ファイナルラップ

ファイナルラップ (Final Lap)

1987年にナムコ（のちのバンダイナムコエンターテインメント）により開発された『ファイナルラップ』は、同社が1982年にリリースした『ポールポジション』の流れを引き継ぎ、アーケード[[ゲーム]]として多くの評判を得ました。本作は、アーケード[[ゲーム]]の界隈に革新をもたらし、プレイヤー同士が競争できる環境を提供しました。

ゲームの概要

『ファイナルラップ』は、初の筐体間データリンクを導入したことで、同時に最大8人のプレイヤーが競い合うことができました。しかし、プレイヤー同士の「乱入」を制御する仕組みがなかったため、対戦中にトラブルが発生することもありました。ゲームの初期コースは鈴鹿サーキットに限定されていましたが、後にリリースされた続編『ファイナルラップ2』（1990年）では、プレイヤーが4つのコースから好きなものを選ぶことが可能になりました。

このゲームの魅力的な要素としては、トップのプレイヤーがスタートラインを通過すると、全員にタイムが追加される仕組みがあります。これにより、全員が同時にレーススタートおよび終了し、競争が公平に保たれるようになっていました。また、天下一のプレイヤーよりも順位が劣ったプレイヤーは、走行において高い加速度や最高速度を得られる「ラバーバンド」システムが採用されており、これも初心者に優しい設計となっています。このシステムは、レースゲームに不慣れなプレイヤーでも楽しめるようにする目的で急遽追加されたものです。

また、本作は予選なしで直接レースに参加する形を取っており、対戦機能を活かすうえでも適切な設計とされています。ロケーションテストの初期段階では、対戦機能が周知されておらず、ほとんどのプレイヤーがソロプレイを楽しむ状況でしたが、スタッフが意図的に対戦を促進することで、対戦の醍醐味が少しずつ浸透していきました。さらに、ゲームに参加しない観客や店員が実況によってゲームを盛り上げるスタイルが生まれたのも、本作の特徴です。

移植版

『ファイナルラップ』は、ファミリーコンピュータやPCエンジンなど、様々なプラットフォームに移植されることとなりました。ファミリーコンピュータ版では、マシンのチューニングが可能であり、PCエンジン版「ファイナルラップツイン」では、上下二分割の画面での2P対戦が話題となりました。RC風味を施したクエストモードも搭載され、プレイヤーはミニ四駆の選手として全国の競争者と対戦し、修行を積んでチャンピオンを目指します。

評価

アーケード版の『ファイナルラップ』は、ゲーム雑誌『ゲーメスト』の「第2回ゲーメスト大賞」で10位を獲得し、その後も多くの支持を集めました。移植版も高い評価を受けており、各プラットフォームでの得点が示されています。特にPCエンジン版は、当時最高峰の評価を得ており、ゲームのグラフィックスやシステムが称賛されています。

シリーズ作品

誘惑満載の『ファイナルラップ』の系譜は、続編『ファイナルラップ2』（1990）、『ファイナルラップ3』（1992）、最終作『ファイナルラップR』（1994）として続きました。それぞれの作品では新たなコースやマシンが追加され、プレイヤーの期待に応え続けてきました。また、1999年にはワンダースワン向けに『ファイナルラップ2000』が、さらに2001年にはワンダースワンカラー用の『ファイナルラップスペシャル』も発表されました。

『ファイナルラップ』の経歴は、レースゲームの歴史において重要な一ページを刻んでいます。

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