ファイナンシャル・プランニング技能士

ファイナンシャル・プランニング技能士とは

ファイナンシャル・プランニング技能士は、日本の国家資格である技能検定制度の一種で、個人の資産設計や資金計画に関する専門的な知識と技能を認定する資格です。この資格を持つ者は、顧客のライフプランや目標に合わせて、貯蓄、投資、保険、税金、不動産、相続など、幅広い分野にわたるアドバイスやプランニングを提供することができます。

資格の概要

この資格は名称独占資格であり、資格を持たない人が「ファイナンシャル・プランニング技能士」と名乗ることは法律で禁止されています。資格には1級、2級、3級の等級があり、それぞれ試験内容や受験資格が異なります。

• - 1級: 高度な専門知識と実務経験が求められ、顧客の複雑なニーズに対応できる能力が求められます。
• - 2級: 実務経験や関連資格を持つ人が対象で、一定レベルの知識と技能が求められます。
• - 3級: ファイナンシャル・プランニングの基礎知識を習得していることを証明する資格です。

試験の実施団体

試験は、一般社団法人金融財政事情研究会（金財）と特定非営利活動法人日本ファイナンシャル・プランナーズ協会（日本FP協会）の2つの団体が実施しています。試験内容や実施級、選択作業によって、どちらの団体が実施するかが異なります。

試験内容

試験は学科試験と実技試験で構成されています。

学科試験

• - 試験科目:

- ライフプランニングと資金計画
- リスク管理
- 金融資産運用
- タックスプランニング
- 不動産
- 相続・事業承継

• - 出題形式:

- 1級: マークシート（基礎編）、記述式（応用編）
- 2級: マークシート
- 3級: CBT（コンピューター試験）

実技試験

• - 出題形式:

- 1級（資産相談業務）: 口述試験（面接形式）
- 1級（資産設計提案業務）: 筆記試験（事例形式）
- 2級: 記述式（事例形式）
- 3級: CBT（事例形式）

受験資格

各級にはそれぞれ受験資格が設けられています。

• - 1級:

- 2級合格後、1年以上の実務経験
- 5年以上の実務経験
- 厚生労働省認定金融渉外技能審査2級合格後、1年以上の実務経験
- 日本FP協会のCFP認定者または審査試験合格者

• - 2級:

- 3級合格者
- 2年以上の実務経験
- AFP認定研修修了者
- 厚生労働省認定金融渉外技能審査3級合格者

• - 3級:

- FP業務に従事している者または従事しようとしている者

合格基準

• - 1級：学科・実技ともに200点満点中120点以上
• - 2級・3級：学科60点満点中36点以上、実技50点満点中30点以上（金財）、100点満点中60点以上（日本FP協会）

試験時間

• - 1級：学科（基礎150分、応用150分）、実技（半日）
• - 2級：学科120分、実技90分
• - 3級：学科90分、実技60分

資格取得後の称号

合格者は「ファイナンシャル・プランニング技能士」を名乗ることができ、名刺などには等級を明記する必要があります。等級の非表示や誤った表示は禁止されています。

試験会場

全国各地の都市で開催され、大学や貸し会議室などが会場となります。

合格率

学科試験と実技試験で合格率が異なります。年度や実施団体によっても変動します。

資格取得者数

2024年3月現在、金財と日本FP協会を合わせて、1級は約5万人、2級は約110万人、3級は約160万人が資格を取得しています。

沿革

• - 2002年：技能検定の職種にファイナンシャル・プランニングが追加されました。
• - 2010年：日本FP協会で3級資格試験の取り扱いが開始されました。

参考情報

試験対策として、各種参考書や問題集が市販されています。また、試験を実施する団体のホームページで詳細な情報や過去問を入手できます。

関連項目

• - 国税庁
• - 家政学部、商学部、経営学部、経済学部
• - ファイナンシャル・プランナー
• - ファイナンシャル・プランニング技能士センター
• - 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
• - AFP
• - 日本の法律・会計に関する[[資格一覧]]

外部リンク

• - 一般社団法人金融財政事情研究会
• - 日本ファイナンシャル・プランナーズ協会
• - ファイナンシャル・プランニング技能士センター

もう一度検索