ファイル (文具)

ファイルとは



ファイルとは、書類を整理・保管するための文具です。英語の「file」は元々「綴じ紐」を意味し、書類をまとめ綴じることで保管や整理を行う道具として使われています。書類を挟むことで一纏めにするものが一般的ですが、書類を収納するフォルダや、未記録の用紙を綴じるバインダーとは用途が異なります。

ファイリングシステム



ファイリングとは、文書や記録媒体を、必要な時にすぐ利用できるように整理・配列することを指します。ファイリングシステムは、文書を整理するだけでなく、保存や廃棄までの一連のシステムを指します。整理方法には、相手先別、主題別、形式別、表題別、一件別などがあります。

保管方式



代表的な保管方式には、バーチカルファイルシステムとオープンファイルシステムがあります。

バーチカルファイルシステム: フォルダに書類を入れ、キャビネットに垂直に保管する方式です。
オープンファイルシステム: 書架に直接ファイルを並べる方式です。

どちらの方式でも、書類の保護や整理のためにフォルダが使われます。フォルダは、書類を挟むだけで綴じ具がないものが基本です。

ファイルの種類



ファイルは、穴を開けて綴じるタイプと、穴を開けないタイプに大きく分けられます。

穴を空けるタイプ



穴を開けるタイプは、パンチで穴を開けて書類を綴じる形式です。

フラットファイル: 留め具で書類を固定する最も一般的なファイルです。かさ張らず、閲覧しやすい点が特徴です。
パイプ式ファイル: パイプと芯の入った留め具で書類を固定します。非常に堅牢で長期保管に適しています。キングジムの「パイプファイル®」「キングファイル®」が有名です。両開きタイプは「ドッチ®」と呼ばれます。
リングファイル: OリングファイルとDリングファイルがあります。Oリングファイルはシンプルで安価ですが、書類がずれやすい欠点があります。Dリングファイルは、Oリングファイルよりも安定しており、整理しやすいです。

穴を空けないタイプ



穴を開けないタイプは、書類を挟んだり、収納したりする形式です。

クリアファイル: プラスチックシートで書類を挟むファイルです。軽量で安価ですが、挟める書類の枚数が限られます。
ポータブルホルダー: クリアファイルに持ち手が付いたもので、パンフレットなどを入れるのに適しています。
セレクトホルダー: サイズを切り離して使用できるクリアファイルです。
ポケット式(クリアポケットファイル): アルバム状のファイルに透明ポケットが付いており、書類を分類して持ち運ぶのに便利です。
Z式ファイル: 挟み込み式の留め具で書類を固定します。穴を開けずに多くの書類を綴じられ、取り外しも簡単です。
クリップファイル: クリップボードに書類を挟むタイプのファイルで、アンケートなどに使用されます。
ケースファイル: ケース状のファイルで、持ち運びやすく、書類を分類できる仕切りが付いたものもあります。

この他にも、ドキュメントファイルなど、様々な種類のファイルがあります。

主なファイルメーカー



以下のようなメーカーが、様々な種類のファイルを製造・販売しています。

キングジム
コクヨ
リヒトラブ
ライオン事務器
ナカバヤシ
マルマン
プラス
セキセイ
テージー
集英産業
サクラクレパス
内田洋行
ビュートンジャパン
加陽印刷

まとめ



ファイルは、書類を整理し、効率よく業務を行うために不可欠な文具です。用途や書類の種類、量に応じて適切なファイルを選ぶことで、より快適なオフィス環境を構築できます。

関連項目
ノートブック
パンチ (文房具)
ルーズリーフ
文書管理システム

外部リンク
* 日本ファイル・バインダー協会(FBA)

もう一度検索

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。