ファイル (Apple)

ファイルとは

「ファイル」は、Appleが開発したiOS、iPadOS、visionOSに標準で搭載されているファイル管理アプリケーションです。このアプリは、デバイス内のローカルファイルだけでなく、iCloud、Dropbox、OneDrive、Googleドライブなどのクラウドストレージサービスに保存されたファイルも一元的に管理できる点が特徴です。

歴史

「ファイル」アプリは、2017年のWorldwide Developers Conference（WWDC）で正式に発表されました。その直前には、App Storeにプレースホルダータイトルとして一時的に掲載されていたことが確認されています。

主な機能

「ファイル」アプリには、以下のような様々な機能があります。

ファイルの参照と整理: ローカルファイルとクラウド上のファイルを一覧表示し、フォルダーやサブフォルダーを使って構造的に整理することができます。
ファイルの保存、オープン: ファイルの保存や、アプリ間での共有、編集が容易に行えます。
ドラッグ&ドロップ: iPadOSや比較的新しいバージョンのiOSでは、アプリ間でファイルのドラッグ&ドロップが可能です。iOS 15以前のバージョンでは、ファイルアプリ内でのドラッグ&ドロップのみに限定されていました。
タグ: 色分けされたタグやカスタム名付きのタグを使って、ファイルをさらに整理することができます。
検索: 永続的な検索バーによって、フォルダー内のファイルを簡単に見つけることができます。
並べ替え: リストビューでは、様々な並べ替えオプションが利用可能です。
長押しメニュー: ファイルを長押しすると、「コピー」「名前変更」「移動」「共有」「タグ」「情報」「削除」などのオプションが表示されます。
オフラインアクセス: クラウドストレージサービスに保存されたファイルも、デバイスにコピーすることでオフラインで利用できるようになります。
iCloud共有: AppleのiWorkアプリで利用されていたiCloud共有機能が標準化され、アプリ内のあらゆるファイルを共有できるようになりました。
iCloud Driveアプリの統合: 以前は独立していた「iCloud Drive」アプリは廃止され、「ファイル」アプリに統合されました。
* 対応ファイル形式: FLAC形式のオーディオファイルやテキストファイル、画像、Music Memosアプリで作成されたファイル、Zipアーカイブの表示をサポートしています。また、互換性のあるアプリがない場合でも、テキストファイルの表示は可能であり、実験的にはAVIやMOV形式のビデオも部分的に視聴できます。

「ファイル」アプリのメリット

「ファイル」アプリを利用することで、複数のクラウドストレージサービスに分散していたファイルを一箇所で管理できるようになり、より効率的なファイル管理が可能になります。また、iOSデバイスだけでなく、iPadOSやvisionOSでも同様の操作感で利用できるため、デバイス間の連携もスムーズです。

補足

「ファイル」アプリは、Finder（macOSのファイルマネージャ）と同様に、ファイルやフォルダを効率的に管理するための重要なツールです。

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