Dropbox

Dropboxの概要

Dropbox（ドロップボックス）は、アメリカのDropbox, Inc.が提供するオンラインストレージサービスです。このサービスは、ユーザーがオンラインストレージと自身のローカルコンピュータ間でデータを容易に共有および同期できる機能を持っています。

設立の背景

Dropboxは、マサチューセッツ工科大学出身の起業家、ドリュー・ヒューストンとアラシュ・フェルドーシによって2007年に設立されました。サービスのクローズドベータ版が2008年3月に開始され、同年9月には正式にサービスが提供されるようになりました。また、2011年には日本語にも対応し、国際的なユーザー基盤を築いてきました。

ユーザー数と成長

2013年7月には、利用者数が1億7500万人を超え、1日に同期されるファイルは10億件以上に達していると報告されました。Dropboxは、2007年6月にはYコンビネータからシード投資を受け、その後も多くのベンチャーキャピタルから資金を調達し、急速に成長を遂げています。

競争と変革

Dropboxは、Google ドライブやOneDriveなどの他のオンラインストレージサービスと競合関係にあります。そのため、過去に買収したアプリケーションMailboxとCarouselのサービスを終了し、オンラインストレージに特化したサービスの提供に注力しました。また、2018年にはNASDAQへの株式公開を申請し、2021年には社員の11%にあたる人員をレイオフすると発表しました。

機能と特徴

Dropboxの特徴的な機能には、専用フォルダにファイルをドラッグ＆ドロップすることでデータがオンラインでバックアップされ、変更履歴からのロールバックが可能になる点があります。これにより、ローカルデータを容易にオンラインで同期でき、オフライン環境でも利用できます。

データ共有

Dropboxでは、アップロードしたデータを簡単に共有することができます。リンクの作成や共有フォルダの作成を通じて、他のユーザーとデータを効率的に共有することが可能です。ただし、Publicフォルダの機能は廃止され、新規アカウントにはデフォルトで作成されません。代わりに、リンク共有機能が推奨されています。

リンク共有

アップロードされたファイルやフォルダは、それぞれ個別にリンクとして作成することができます。このリンクは、Dropboxによって自動的に付与され、他のユーザーはDropboxアカウントを持たなくてもアクセスすることが可能です。しかし、この方法は秘匿性の高いファイルには適さないため、注意が必要です。

共有フォルダ

Dropboxの共有フォルダ機能を使うことで、任意のフォルダを他のDropboxユーザーと共有することができます。共有者が新たにフォルダの内容を更新すると、その変更は共有者全員にリアルタイムで反映されます。これにより、共同作業が容易になります。

招待制度

新規のユーザーを招待することで、ストレージの増加が得られます。フリープランでは250MB、プロプランの場合は500MBの増加が可能で、学生や教職員の場合はさらに増やすことができます。また、招待制度は最大32人まで利用可能です。

クライアントソフトウェア

Dropboxは、さまざまなプラットフォームでクライアントソフトウェアを提供しています。これには、Windows、macOS、Linux、iOS、Android、BlackBerry、Kindle Fireが含まれます。加えて、ウェブブラウザからも操作が可能です。

まとめ

Dropboxは、そのシンプルさと機能性から、ビジネスから個人利用まで、幅広いニーズに応えられるオンラインストレージサービスとして人気を集めています。ユーザー数が増える中で、利用者が安心して使える環境を提供するために、今後のさらなる進化が期待されます。

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