ファンキーハットの快男児 二千万円の腕

ファンキーハットの快男児 二千万円の腕

『ファンキーハットの快男児 二千万円の腕』は、1961年に公開された日本映画で、千葉真一が主演を務め、深作欣二が監督として手掛けています。この映画は、ファンキーハットの快男児シリーズの第二作であり、モノクロ・東映スコープの形式で制作され、上映時間は53分です。今回は、プロ野球を舞台にしたスリリングでありながらコミカルなストーリーが展開されます。

あらすじ

物語は、全国高校野球選手権で活躍する若葉高校の川原投手にスポットを当てています。彼の素晴らしいピッチングを見て、プロ野球各球団からスカウトが甲子園に集まっていました。天下探偵事務所でテレビ観戦中の天下一郎は、相棒の近藤茂から川原が自分の後輩であることを自慢されます。若葉高校が優勝すると、各球団は川原獲得に向けて動き始めました。

しかし、その矢先、川原はプロの後援会会長に「君の身は我々が預かる」と伝えられた後、姿を消してしまいます。そんな中、天下一郎はジャズ喫茶「エンジン」で美しい女性・武智美矢子に出会い、彼女に食事に誘います。一方、川原との連絡が取れなくなった茂は、不安を募らせていました。

その同じ時刻、川辺で身元不明の水死体が発見され、ポケットには「への13番」のチケットが入っていました。この不気味な出来事は、一郎と美矢子を思わぬ事件に巻き込みます。美矢子は、一郎を見合い相手だと誤解し、その為に二人は警察に連行されてしまいます。

映画のテーマ

本作は、殺人事件を中心に展開する探偵ものとして、千葉真一演じる天下一郎が再び活躍する様子を描いています。深作欣二はスリルとサスペンスを盛り込んでおり、同時に青春の痛快さも表現しています。特に、前作同様に千葉の肉体美とアクションが見どころであり、彼は跳び蹴りや大乱闘などでその身体能力を存分に披露します。このようなアクションは、観る者を惹きつける要素の一つです。

スタッフとキャスト

主演の千葉真一をはじめとして、映画には数々の魅力的なキャラクターが登場します。製作陣は前作と同様で、脚本には田辺虎男と池田雄一が名を連ねています。また、物語の背景には、当時の社会問題であった神風タクシーも取り入れられており、映画が描くテーマの深さを加えています。

撮影地には茂の田舎である浜野町や軍艦島が選ばれ、リアルなロケーション撮影が行われました。映画の音楽にはジャズが全編に流れており、物語の雰囲気を盛り上げています。視覚的にはもちろん、音楽的にも楽しませてくれる作品です。

まとめ

『ファンキーハットの快男児 二千万円の腕』は、探偵ジャンルの中でも特に軽やかでユーモアを交えたストーリーが楽しめる、エンターテイメント性に富んだ映画です。千葉真一の魅力あふれるアクションと、深作欣二の手腕により、観る者に宙に舞うような楽しさを提供するこの作品は、ファンにとって外せない一作です。

もう一度検索