ファンタシースター

概要

『ファンタシースター』（Phantasy Star）は、1987年12月20日に日本のセガからリリースされた、セガ・マークIII専用のSFファンタジーロールプレイングゲーム（RPG）です。一部の地域では、セガ・マスターシステム向けに販売されました。このゲームでは、惑星パルマを舞台に、主人公の少女アリサが国王ラシークを打倒し、兄の復讐を遂げる冒険が展開されます。セガが自社で開発した初のRPGとして、注目を集めました。

特徴

本作は、SFとファンタジーが融合した独自の世界観が大きな魅力です。主人公が女性である点や、3つの異なる惑星を舞台に大冒険を繰り広げる設定、敵キャラクターのフルアニメーション、滑らかな3Dダンジョンなどが特徴的です。開発はセガの第4研究開発部が担当し、ゲームデザインやシナリオは林田浩太郎が手がけています。音楽は、上保徳彦によって作曲され、当時の技術を駆使したサウンドは今なお高く評価されています。

1989年には続編の『ファンタシースターII 還らざる時の終わりに』がメガドライブで発売され、シリーズはその後も定期的に新作がリリースされ、セガの代表作として確固たる地位を築いています。

ゲームシステム

本作のフィールドは、いわゆる「ドラクエタイプ」の2D表示で、ダンジョンは3D形式で描かれます。3Dダンジョンは、サーチライトなどの光源を持たないと暗闇を進むことができなく、プレイヤーは苦労して探索することになります。戦闘では最大8体の敵が同時に出現し、敵を全滅させることで宝箱を得ることができますが、トラップも存在し注意が必要です。このゲームのセーブシステムは、プレイヤーがいつでもセーブできる一方で、その戦略によっては進めなくなる可能性もはらんでいます。

日本国外版

マークIII/マスターシステム版には、日本語の他に英語版、ポルトガル語版、韓国語版が存在します。特に海外版は、FM音源には未対応で、異なるヒーロー名や敵名が設定されています。これによって、同じゲームでも異なる体験を提供しています。

ストーリー

物語は、アルゴル太陽系第一惑星パルマから始まります。繁栄を誇るこの惑星が、国王ラシークの悪行によって脅かされる中、アリサは兄を失い、彼の復讐と平和を求めて冒険に出ます。彼女はその過程で、多くの仲間と出会い、さまざまな試練に立ち向かうこととなります。

登場人物

• - アリサ（Alicer Landeel）：物語の主人公で、多才な能力を持つ少女。兄の意志を継いでラシークに立ち向かいます。
• - ミャウ（Myaw）：アリサの旅に同行するジャコウネコで、戦闘においても貴重な存在です。
• - タイロン（Tylon）：勇敢な戦士で、時には石化されることもありますが、仲間として重要な役割を担います。
• - ルツ（Lutz）：エスパーであり、仲間の中でも特に魔法に秀でています。

移植版

本作は、メガドライブ版やWii用バーチャルコンソール、Nintendo Switch版など様々なプラットフォームに移植されています。移植版では新たな要素や機能が追加され、今もなお多くのファンに親しまれています。

『ファンタシースター』は、セガの抱える数多くの名作の中でも、その持つ魅力と革新性で特別な位置を占めています。ゲームの発売以来、多くのファンを魅了し続けているこの作品は、今後も語り継がれていくことでしょう。

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