ファンタシースターポータブル

ファンタシースターポータブル

概要

『ファンタシースターポータブル』は、2008年7月31日にセガから発売されたPlayStation Portable（PSP）向けのロールプレイングゲームです。これまでの『ファンタシースター』シリーズの流れを受け継ぎつつも、新しい物語が展開されます。本作は、『ファンタシースターユニバース』や『イルミナスの野望』を基にしており、これらの作品間のストーリーをつなぐ役割を果たしています。また、シリーズとして初のマルチエンディングが採用されています。

ゲームは、2008年7月14日に体験版が配布され、その内容は1章を丸ごと収録できるものでした。マルチプレイ機能やメモリースティックへのインストール機能も搭載されており、体験版から製品版へのデータ引継ぎが可能でした。このアプローチは、多くのプレイヤーの関心を引き、広告展開も活発に行われ、結果として50万本以上の売り上げを達成することになりました。この成功により、2008年の「PlayStation Awards」ではゴールドプライズを受賞しています。販売の好調を受け、配信されるダウンロードクエストの頻度も増加しました。2020年4月には、シリーズの1と2を合わせた販売数が140万本を超えました。キャッチコピーは「行こう、限り無き冒険の宇宙へ。」です。

主な変更・追加点

本作は、基本的なゲームシステムは『PSU』と同様ですが、いくつかの変更点や新要素が追加されています。まず、ステータスアップが容易になっており、プレイヤーが成長を実感しやすくなっています。さらに、セーブデータの管理はメモリースティックのみ対応し、インターネットでの保管は行われていません。

通信プレイはアドホックによる協力が可能で、PS3のアドホックパーティーにも対応しています。また、新たに追加されたアイテムと、いくつかの新機能には、ジャストアタックやジャストカウンターの継承、通常攻撃でのPP回復などがあります。

ゲーム内には新しいミッションダウンロード機能が搭載され、アイテムやモンスター図鑑も新たに追加されました。また、プレイヤーはアイコン選択でロビーを介さずに迅速に移動でき、アイテムは現物ドロップ方式に変更されるなど利便性が向上しています。パートナーマシナリーの成長要素は廃止され、基本職業3種と上位職業5種に職業分けが簡素化されました。ストーリーモードは周回制になり、アイテム引継ぎができない仕様となっています。

主要人物

本作のイベントシーンは、主人公を除き、立ち絵や3DCGムービーで展開されますが、全てがフルボイスで提供されます。プレイヤーキャラクターは多数の声優により声が当てられ、無口ですが、『PSU』のオンラインモードからのデータ引継ぎも可能です。物語では、プレイヤーキャラクターは新たな展開を見せる別の存在として描かれます。

新米女性キャストのヴィヴィアンや特殊な背景を持つヘルガなど、魅力的なキャラクターたちが物語を彩ります。ヴィヴィアンはGRM社の新作試作機であり、一方のヘルガは波乱に満ちた履歴を持つキャラクターです。

結論

『ファンタシースターポータブル』は、豊富なキャラクターと新たなゲーム体験を提供する作品として、シリーズファンだけでなく新規プレイヤーにも楽しんでもらえる魅力があります。特にマルチエンディングと進化した運営システムは、プレイヤーに新たな冒険を提供する要素として重要です。

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