ファンタステップ

ファンタステップ

『ファンタステップ』は、1997年4月25日にジャレコからリリースされた、PlayStationおよびセガサターン用のアドベンチャーゲームです。このゲームは、プレイヤーが不思議な絵本『ファンタステップ』を手に入れ、その中の世界で繰り広げられる冒険を体験する形で進行します。

ゲームの内容

プレイヤーは主人公（デフォルトネーム：ボク）となり、古本屋で見つけた絵本を購入します。この本は内容が妙で、読み進めるうちに主人公は絵本の中に吸い込まれてしまうのです。明るく奇妙な冒険が待っていますが、絵本の世界は主人公が救わなければならない危険な状態にあります。

ゲームプレイ

ゲームは、2Dの移動マップと3Dの通常画面を行き来しながら進行します。通常画面ではボタンを操作することで指カーソルが現れ、物体やキャラクターにコマンドを実行できます。これにより、物を調べたり、取得したり、会話をしたりといったアクションが行えます。コマンドは言葉ではなく、絵で表現されており、これを「ビジュアルコマンド」と呼称しています。また、ゲームの進行に伴い、主人公の選択次第でストーリーの展開が異なり、マルチエンディングも用意されています。

ストーリーの設定

主人公は、絵本内で祭りの国を探検しますが、この国はサボクリという有害な植物の繁殖によって住人がいなくなり、かつての賑わいが失われています。絵本の中には、サボクリを枯らすために必要な「花のリング」を集めるというミッションが記されています。これを達成するため、主人公はさまざまな国を冒険し、集めたリングを「5本サボクリ」に納める必要があります。

主な国々

1. 祭りの国: 住人がいなくなり、かつての祭りが消えた国。ここが物語の始まりであり、主人公が目覚めます。
2. 地底の国: 花の一族が住む国で、ゲーム内ではトンガッターズとマロヤッカーズの勢力争いが描かれています。
3. 雲の国: 天の川による交通遮断と、圧政を敷く王の存在があります。
4. 踊りの国: パフォーマーたちが操られ、不本意なパフォーマンスを強いられています。
5. 時間の国: 時間の異常によって住民が恐れ、ほとんど誰もいなくなっています。
6. 幻想の国: 画家ピートカッソによって創造された美しさと危険が共存する国。
7. 音楽の国: 音楽と楽器の世界、オルゴールによって世界の調和が保たれていました。
8. 暗黒の国: 邪悪な影響を受けた薄暗い砂漠の国です。

登場キャラクター

• - 主人公: 冒険の中心となるキャラクター。絵本にサインしたことで不思議な世界に引き込まれます。
• - 駅員さん: 祭りの国にて主人公に情報を提供する老人。
• - ゴービッカ: 雲の国の王で、圧政を敷く人物。かつては優しかったが、金の力に取り込まれています。

スタッフと評価

ゲームは、デザイン監修に城戸真亜子、メインテーマ作曲に高橋幸宏が参加しています。評価は、セガサターン版が「ファミコン通信」のクロスレビューで24点を獲得しています。

まとめ

『ファンタステップ』は、独特なビジュアルコマンドを駆使したアドベンチャーが展開され、プレイヤーを絵本の不思議な世界へと誘います。多様な国々を巡りながら、感動的なストーリーが展開し、選択によって異なる結末が待つ、魅力ある作品です。

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