フアン・アントニオ・ピッツィ

ファン・アントニオ・ピッツィ - サッカー選手・指導者

ファン・アントニオ・ピッツィ（Juan Antonio Pizzi Torroja）は、1968年にアルゼンチンのサンタフェで生まれたサッカー選手であり、後に指導者としても活躍した人物です。ピッツィはフォワードとしてのポジションでプレーし、スペイン代表としても知られています。

選手時代のキャリア

ピッツィのプロキャリアは1988年にCAロサリオ・セントラルで始まりました。ここでのパフォーマンスが評価され、1990年にはメキシコのデポルティーボ・トルーカFCに移籍。その後、1991年にはスペインのCDテネリフェに加入し、1991-92シーズンと1992-93シーズンには合計30得点を挙げ、テネリフェの1部リーグ定着に貢献しました。

1993年にはバレンシアCFに移籍しますが、1シーズン後にCDテネリフェに戻ります。1995-96シーズンには41試合に出場し、31得点を記録。その成績により、ピチーチ賞（リーグ得点王）とヨーロッパ・ゴールデンブーツ（欧州リーグ得点王）を獲得しました。彼の活躍はチームにUEFAカップ出場権をもたらしました。

1996年にはFCバルセロナに移籍。チーム内にはロナウドやルイス・エンリケなどのスター選手が在籍し、ピッツィは必ずしもレギュラーではありませんでしたが、1996-97シーズンにはリーグ戦で9得点を挙げ、ファンからも高い支持を受けました。彼が最も記憶に残る瞬間は、コパ・デル・レイ準々決勝のアトレティコ・[[マドリード]]戦での逆転勝利に導いた決勝ゴールです。

その後、ピッツィはアルゼンチンに戻り、CAリーベル・プレートや再度CAロサリオ・セントラルに所属。2000年にはポルトガルのFCポルトに加入しますが、出場機会が限られました。現役引退は2002年、ビジャレアルCFを最後に迎えました。

代表としての活動

ピッツィは1994年にスペイン国籍を取得し、同年にスペイン代表としてデビュー。彼は1996年のUEFA EUROや1998年のFIFAワールドカップに出場し、22試合で8得点を挙げました。特に、1995年に母国アルゼンチンを対戦相手にした試合での活躍は印象的です。

指導者としてのキャリア

ピッツィのサッカー選手としてのキャリア終了後、34歳で指導者の道を歩み始めました。監督として最初に就任したのはアルゼンチンのCAコロンですが、スタートからあまり良い結果は出ませんでした。その後、ペルーのウニベルシダ・サン・マルティンなど複数のクラブを指導し、2013年には古巣のバレンシアCFの監督を務めました。

2016年にはチリ代表の監督に就任し、コパ・アメリカでの連覇に導く成功を収めました。しかし、世界選手権の南米予選での失敗により辞任。その後はサウジアラビア代表を指導し、2018年のワールドカップでチームを導きました。

2024年にはバーレーン代表の監督となり、アジアカップのグループステージでの成功を収めています。ピッツィは多才な選手兼指導者として、サッカー界においてその名を広めています。

主な業績

• - スペイン代表としての出場試合数: 22試合
• - スペイン国内リーグ得点王: 1995-96シーズン
• - コパ・アメリカ優勝（指導者として）: 2016
• - バルセロナでのタイトル: リーガ・エスパニョーラ, コパ・デル・レイ, スーペルコパ・デ・エスパーニャ

ファン・アントニオ・ピッツィは、選手としても監督としても優れた成果を収めており、サッカー界において重要な存在となっています。

もう一度検索