フィアット・ドブロ

フィアット ドブロの概要

フィアットが手がける「ドブロ」は、フルゴネットタイプの自動車で、商用車と乗用車の2つの仕様が存在します。このモデルは、初代から最新の3代目まで様々に進化を遂げてきました。特に、2023年5月からは日本市場でも正式に販売が開始され、注目されています。

歴代モデルの変遷

初代 (2000年 - 2010年)

初代ドブロは2000年に登場し、2001年にはオランダ市場に投入されました。このモデルは主にトルコとブラジルで生産され、当初は1.4Lガソリンエンジンや1.9Lおよび1.3Lコモンレールディーゼルターボエンジンが搭載されていました。その後、特にブラジル市場向けには1.6Lガソリンエンジンのみの供給に変わりました。2006年には「インターナショナル・バン・オブ・ザ・イヤー」を受賞しており、その性能とデザインが評価されました。

2代目 (2009年 - 2023年)

2代目は2009年に市場に登場し、オペルとの共同開発により、オペル・コンボと兄弟車となりました。このモデルでは、エンジニアリング技術の向上が進み、2015年にはデザインのリフレッシュが行われました。さらに、北米市場向けに「プロマスターシティ」という名称でも展開されました。

3代目 (2023年 - 現在)

2022年6月に発表された3代目ドブロは、ステランティスグループの新しい一員として、プジョー・リフターやシトロエン・ベルランゴなどの兄弟車とともに生産されています。特に注目すべきは日本市場への正式導入で、乗用仕様が5人乗りと7人乗りの2タイプで販売されています。これにより、欧州製トールワゴンのニーズが高まる中、日本市場でもその選択肢が増えました。

日本市場向けの特長

日本仕様のドブロは、1.5L BlueHDiディーゼルターボエンジンを搭載し、8速オートマチックトランスミッションを採用しています。乗用仕様はディーゼルエンジンが搭載されている点が特徴で、欧州では電気自動車が主流の中、珍しいデザインです。また、価格を抑えるために一部装備が簡素化されていますが、十分な安全性能や快適装備も整っています。

限定車と特別仕様

ドブロは発売と同時に多様な限定車も展開しており、2024年には「Doblo/MAXI Coppia」や「Advanced Edition」といった特別仕様車が販売される予定です。これらのモデルは、LEDヘッドライトや先進的な運転支援システムが搭載されるなど、最新技術を備えています。また、特別仕様車の一部には魅力的なデザインや特典も用意されています。

車名の由来

ドブロという名称は、歴史的な通貨である「ドブロン/ドブローネ」から取られています。フィアットは自社の商用車に歴史的な通貨名を付ける独自の伝統を持っています。

結論

フィアット・ドブロは優れた商用車および乗用車として、時代に適応しながら進化を続けているモデルです。今後も日本市場での展開が注目され、多彩なバリエーションが用意されることでしょう。

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