フィアット・レガータ

フィアット・レガータ (REGATA)

フィアット・レガータは、イタリアの自動車メーカーであるフィアットが製造・販売していた自動車です。1980年代に生産され、同社の主力モデルの一つとして知られています。この車は、フィアット131の後継モデルとして開発され、3ボックスセダンとステーションワゴンという二つのボディタイプを提供していました。

概要

レガータは、ハッチバック車であるリトモをベースとして開発されました。しかし、外観はリトモとは大きく異なり、特にフロントマスクは角形ヘッドランプを採用するなど、独自の個性を打ち出していました。ドアを除く外板もリトモとは異なるデザインが施され、より洗練された印象を与えています。

1983年9月、フランクフルトモーターショーでレガータは発表されました。デビュー当初は4ドアセダンのみでしたが、翌1984年には「ウイークエンド」と呼ばれるステーションワゴンが追加され、ラインナップが拡充されました。

駆動方式は前輪駆動を採用。エンジンは当初、直列4気筒のガソリンエンジンが1.3L、1.5L、1.6Lの３種類、ディーゼルエンジンが1.7Lと1.9Lの２種類が用意されていました。これにより、多様なニーズに対応することができました。

1986年にはマイナーチェンジが実施され、エクステリアのデザインが一部変更されました。レガータは、後継モデルであるテムプラがデビューする1990年まで生産され、その役割を終えました。

日本への輸入

レガータは日本にも輸入され、販売されていました。当時の価格の一例として、1986年の1.5Lモデル「85S」（オートマチック）が264万円、1.6Lモデル「100S」（マニュアル）が265万円でした。これらの価格からも、当時のレガータが高級車としての位置づけであったことが伺えます。

デザインの特徴

レガータは、その独特なデザインが特徴です。リトモをベースとしながらも、独自のフロントマスクやボディラインを持ち、当時のフィアット車のデザインの流れを汲みつつ、独自のスタイルを確立しています。特に、角形ヘッドランプは、その後のフィアット車のデザインにも影響を与えました。

技術的な側面

レガータは、前輪駆動を採用しており、当時の技術としては標準的なものでした。しかし、その走行性能は高く評価され、日常使いから長距離移動まで、幅広い用途に対応できる車でした。エンジンのラインナップも豊富で、ユーザーは自分のニーズに合わせて選ぶことができました。

後継と歴史

レガータは、フィアット131の後継モデルとして登場し、1990年にテムプラにその役割を譲りました。しかし、その独特なデザインや走行性能から、現在でも根強いファンが存在します。フィアットの歴史においても重要な一台であり、その存在は忘れられることはないでしょう。

総括

フィアット・レガータは、1980年代のフィアットを代表する車種の一つであり、そのデザインや性能は、多くの人々を魅了しました。後継モデルのテムプラにその座を譲ったものの、その影響は大きく、現在でも語り継がれる名車と言えるでしょう。

関連項目

フィアット
フィアット・131
* フィアット・テムプラ

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