フィフス・ギア

『フィフス・ギア』（Fifth Gear）は、イギリスのテレビチャンネル、ファイブで放送されている自動車専門番組です。2002年の放送開始以来、世界中で多くの自動車ファンを魅了し続けています。その人気の秘密は、多様な企画と魅力的な出演陣にあります。

番組の起源は、BBCの人気番組『トップ・ギア』に遡ります。2001年に『トップ・ギア』が終了した後、ファイブは『トップ・ギア』の制作スタッフや出演者を引き抜き、新たな自動車番組を制作することを決断しました。BBC側の猛反対を押し切り、誕生したのが『フィフス・ギア』です。

『フィフス・ギア』の魅力は、その多様性にあります。新車のレビューはもちろんのこと、自動車に関するあらゆる情報を網羅的に扱っています。例えば、路上駐車の問題点や対策、ナンバープレートオークションの仕組み、さらには大麻使用後の運転能力の変化など、自動車を取り巻く様々な社会問題にも切り込んでいます。

番組を彩る企画もユニークです。F1マシンを購入する視聴者を追いかけたドキュメンタリーや、ミハエル・シューマッハが操縦するF1マシンと戦闘機による400メートル対決など、視聴者の心を掴む、大胆かつ刺激的な企画が数多く放送されました。また、SUVを用いたテロ対策や、ドリフトを使った縦列駐車テクニックなども紹介され、自動車の多様な側面を紹介しています。

出演者も番組の大きな魅力の一つです。番組開始当初から出演しているティフ・ニーデルやヴィッキー・バトラー・ヘンダーソンは、『トップ・ギア』からの移籍組として、番組に独特の雰囲気と信頼感をもたらしています。ジェイソン・プラトやトム・フォードといった個性豊かなメンバーも加わり、番組を盛り上げています。さらに、2010年には『トップ・ギア』でザ・スティグ役を務めたレーシングドライバー、ベン・コリンズが加入し、番組にさらなる興奮と深みを与えました。

『フィフス・ギア』は、イギリスだけでなく、アメリカ（スピード・チャンネル）や日本（ディスカバリーチャンネル）でも放送されており、世界各国で高い人気を誇っています。自動車好きはもちろん、そうでない人でも楽しめる、バラエティ豊かな自動車番組として、今後も多くの視聴者を魅了し続けることでしょう。その革新的な企画と、魅力的な出演者、そして自動車への情熱が、『フィフス・ギア』を長く愛される番組にしていると言えるでしょう。

もう一度検索