フィリップ・ヴェルネ

フィリップ・ヴェルネ（Philippe Vernet）は、1961年5月13日にフランスのレンシーで生まれた元自転車競技選手です。トラックレースを専門とし、特にスプリント種目でその才能を発揮しました。

1983年、ヴェルネはトラックレース世界選手権のアマチュア・タンデムスプリントで、フランク・ドピーヌとのコンビで優勝を果たしました。この勝利は、彼のキャリアにおける重要なマイルストーンとなりました。

翌1984年、ロサンゼルスオリンピックにフランス代表として出場。スプリント種目では、3位決定戦で日本の坂本勉選手と対戦し、惜しくも敗れて4位入賞となりました。しかし、同年のフランス選手権ではスプリントで優勝し、国内での実力を見せつけました。

1985年、ヴェルネはプロに転向し、トラックレース世界選手権のプロ・スプリントに出場しました。準決勝では、当時世界のトップ選手であった中野浩一選手と対戦。1本目では、中野選手の逃げをゴール直前で差し切るという劇的な勝利を収めましたが、2本目では逆に中野選手に逃げ切りを許しました。勝負を決める3本目では、最終コーナー付近からスパートを仕掛け、一時中野選手に10mほどの差をつけましたが、最後の直線で追い抜かれ、惜しくも決勝進出を逃しました。このレースは、ヴェルネのスピードとテクニック、そして中野浩一選手の強さを際立たせる名勝負として、今も語り継がれています。

また、ヴェルネは国際競輪にも参加した経験があります。国際競輪は、海外のトップ選手たちが日本の競輪に参加するもので、ヴェルネもその一人として日本の競輪ファンを魅了しました。

引退後、ヴェルネは自転車競技の世界から離れましたが、その功績は今もなお、フランス自転車競技史に刻まれています。

参考文献：
フィリップ・ヴェルネ - サイクリングアーカイヴス（英語）
フィリップ・ヴェルネ - Olympedia（英語）
* KEIRIN.JP

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