フィンヌル・ヨウンスソン

フィンヌル・ヨウンスソン（1858年5月29日 - 1934年3月30日）は、アイスランドを代表する文献学者であり、特に古ノルド文学の研究において顕著な業績を残しました。

レイキャヴィーク高校を卒業後、コペンハーゲン大学へ進み、文献学の博士号を取得。その後、大学講師、教授として教鞭を執り、退職後も研究活動を続けました。

フィンヌルの主な研究対象は古ノルド詩であり、彼の功績として以下の3点が挙げられます。

『Den norsk-islandske skjaldedigtning』：スカルド詩の完全な集成であり、写本に見られる異文を含むテキストと、標準的なテキストへの校訂、デンマーク語訳が収録されています。スカルド詩研究における基礎資料として、非常に重要な役割を果たしています。
『Lexicon Poeticum』：古ノルド語詩の辞書であり、スヴァインビョルトン・エイイルソンの同名著作の改訂版として発表されましたが、実質的にはフィンヌル自身の著作と言えます。古ノルド語詩の理解に不可欠なツールとして、研究者に広く利用されています。
* 『Den oldnorske og oldislandske litteraturs historie』：古ノルド文学の詳細な歴史を綴った著作であり、文学史研究において重要な位置を占めています。

これらの業績に加え、フィンヌルはアイスランド人のサガ、王家のサガ、リームル、エッダなどの刊本準備にも携わりました。また、サガの歴史的正確性やエッダ詩の古さに関して、他の学者と議論を交わし、自身の信念を主張する論客としての側面も持ち合わせていました。

フィンヌル・ヨウンスソンの研究は、古ノルド文学研究の発展に大きく貢献しており、彼の著作は現在でも重要な参考文献として活用されています。

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