フェミゴン

フェミゴンの概要

フェミゴンは特撮テレビドラマ『帰ってきたウルトラマン』および『ウルトラマンメビウス』に登場する架空の怪獣である。一般的には「人魂怪獣」という別名を持ち、英語ではFEMIGONまたはFEMGONと表記される。本稿では、彼女が登場するエピソードやその特徴、背景について詳述する。

『帰ってきたウルトラマン』におけるフェミゴン

フェミゴンは『帰ってきたウルトラマン』第47話「狙われた女」に初めて姿を現す。元々は宇宙空間を漂う小さな光球であり、高度な知性を持っている。この光球は他の生物に憑依し、怪獣として実体化することができる。特に地球での活動時には、MAT（特科隊）に所属するユリ子隊員に憑依することで、怪獣の姿を得て行動を始める。

この憑依によってユリ子は普段では考えられない失態を繰り返し、通信機器の電源を切るなどして組織に混乱を招く。怪獣としてのフェミゴンは、強力な火炎を口から噴射する能力を持ち、房総半島のコンビナート地帯を襲撃するなど、強力な攻撃を仕掛ける。

彼女は初戦ではウルトラマンジャックに苦しめられながらも、巧みに攻撃を仕掛けるが、最後はウルトラスパークによって撃破される。その際、ユリ子から分離して消滅する。

フェミゴンのデザインと演技

フェミゴンのスーツは、スーツアクターの遠矢孝信によって演じられており、デザインは井口昭彦によって手がけられた。デザインには人魚をイメージした要素が含まれており、特に手をヒレに変えるデザインが指示されていたが、最終的にはデザイン画通りに造形されている。

スーツは、その背中にアクターの頭が入る形になっており、首は操演によって動かされる。ウルトラマンジャックとの戦闘シーンでは、その戦いの様子が視認できないため、後に『ウルトラマンメビウス』での再登場においては、スペシウム光線で倒されたという解釈がなされる。

フェミゴンの批評と議論

批評家の福嶋亮大は、フェミゴンが女性キャラクターであるユリ子を怪獣化させる過程において、男性隊員たちの絆を強調する描写が見られる点を指摘し、これが「ミソジニー（女性嫌悪）」の現れであると批評している。この視点は一部の作品ファンの間でも議論を呼んでいる。

『ウルトラマンメビウス』におけるフェミゴン

続いて『ウルトラマンメビウス』第33話「青い火の女」に登場するフェミゴンは、初代フェミゴンの別個体として描かれる。初代とは異なる点として、こちらのフェミゴンは「フェミゴンフレイム」とも呼ばれ、憑依した生物への影響が強い。

彼女はクゼ・テッペイの大学時代の先輩の妹に憑依し、大規模なエネルギーを収集する襲撃を行う。初戦では感情が昂ぶることで、周囲のものを炎上させる能力を持ち、再戦時には高いシンクロ率を発揮する。

最後には新開発の技術を駆使してウルトラマンメビウスに討たれる。彼女に憑依されていた間の記憶を失ったミサは、テッペイの思いを歌うようになるが、破滅的な状況を引き起こしたことがテッペイの心に影を落とす。

その他の登場作品

フェミゴンは、映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』や、ゲーム『大怪獣バトル』にも登場しており、その存在は多様なメディアでリメイクされ続けている。彼女の特徴である「ひとだま憑依」は、他の作品でも表現されています。

このようにフェミゴンはいくつもの作品で取り上げられ、根強い人気を誇るキャラクターとなっている。

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