フェルナンド・ブエサ・アレナ

フェルナンド・ブエサ・アレナ：バスコニアの魂が宿る場所

フェルナンド・ブエサ・アレナは、スペイン・バスク州アラバ県ビトリア＝ガステイスに位置する多目的アリーナです。リーガACB（スペイン国内リーグ）に所属する強豪バスケットボールチーム、サスキ・バスコニアの本拠地として知られています。アリーナの名前は、ビトリア＝ガステイス出身の政治家フェルナンド・ブエサに由来します。

歴史：クラブと共に歩んだアリーナの進化

このアリーナの歴史は、サスキ・バスコニアの成長と密接に結びついています。1960年代にビトリア市が屋内競技施設の建設を計画しましたが、当時は実現しませんでした。1990年代初頭、バスコニアはメンディソローサ多目的アリーナを使用していましたが、リーガACBからの収容人数増加の要求を受け、当時アラバ県議会議長であったフェルナンド・ブエサが、より大規模なアリーナへの移転を提案しました。

1970年代中頃に牛市場として設計された建物を改修し、1991年に「パベリョン・アラバ」として開場。1996年には、FIBAサポルタカップ決勝の開催地となり、地元バスコニアが優勝を飾りました。その後、最初の拡張工事が行われ、5,200席から約9,500席に増加しました。

2000年、アリーナ改修を提案したフェルナンド・ブエサがETA（バスク祖国と自由）の活動家によって暗殺されるという悲劇が起こり、彼の功績を称え、アリーナ名は「フェルナンド・ブエサ・アレナ」に改名されました。

2000年代に入り、バスコニアはスペイン国内の強豪チームとしての地位を確立。リーガACB優勝3回（2002年、2008年、2010年）、コパ・デル・レイ優勝4回（2000年、2002年、2008年、2013年）という輝かしい成績を収めました。クラブの更なる発展に伴い、ユーロリーグファイナル4などの国際的な大会を開催するため、観客席数の増加が計画されました。

2011年3月には2度目の拡張工事が開始され、バスコニアは一時的にイラディエール・アレナをホームとして使用。工事完了直前のCBグラン・カナリア戦でブエサ・アレナに復帰し、2012年1月に15,504席へと拡張されました。同年4月9日のレアル・マドリード戦では、満員の15,504人を動員し、リーガACBの観客動員記録を更新しました。

主要なイベント：数々の名勝負が繰り広げられた舞台

フェルナンド・ブエサ・アレナは、数々の重要なスポーツイベントの舞台となってきました。

1996年：FIBAサポルタカップ決勝（サスキ・バスコニア優勝）
2010年：ULEBユーロカップ決勝
コパ・デル・レイ ファイナル8：2000年、2002年、2008年、2013年
2012年4月9日：リーガACB観客動員記録更新（15,504人）
2019年：ユーロリーグファイナル4

現在：バスコニアの未来を見据えて

フェルナンド・ブエサ・アレナは、単なるスポーツ施設ではありません。サスキ・バスコニアの歴史と情熱が詰まった、クラブのアイデンティティそのものです。今後も、数々の名勝負がこのアリーナで繰り広げられ、バスコニアの新たな歴史が刻まれていくことでしょう。

外部リンク

公式サイト
* 2011-2012の改修工事について

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