フェルナンド・ロメロ (野球)

フェルナンド・ロメロ：剛腕ドミニカン投手の軌跡

フェルナンド・エルネスト・ロメロ・ペラルタ（Fernando Ernesto Romero Peralta）は、1994年12月24日、ドミニカ共和国サン・フアン州サン・フアン・デ・ラ・マグアナに生まれました。右投右打のプロ野球選手で、現在はMLBのロサンゼルス・エンゼルス傘下に所属しています。

プロ入りからMLBデビューまで

2011年11月、ロメロはアマチュア・フリーエージェントとしてミネソタ・ツインズと契約し、プロとしてのキャリアをスタートさせました。2012年には、ルーキー級ドミニカン・サマーリーグ・ツインズでプロデビュー。その後、ルーキー級ガルフ・コーストリーグ・ツインズを経て、2014年にはA級シーダーラピッズ・カーネルズに昇格しますが、トミー・ジョン手術を受け、シーズンを棒に振ります。2015年は手術の影響で全休となりました。

2016年、A級シーダーラピッズとA+級フォートマイヤーズ・ミラクルで復活を遂げ、2球団合計で16試合に先発登板し、9勝3敗、防御率1.89という好成績を記録。同年オフには、ルール・ファイブ・ドラフトでの流出を防ぐために40人枠入りを果たしました。2017年はAA級チャタヌーガ・ルックアウツで24試合に登板し、11勝9敗、防御率3.53、120奪三振と、着実にステップアップ。

2018年、AAA級ロチェスター・レッドウイングスで開幕を迎え、5月2日に念願のメジャー初昇格。同日のトロント・ブルージェイズ戦で先発デビューを飾り、5.2回を無失点に抑え、初登板初勝利を挙げました。この年はメジャーで11試合に先発登板し、3勝3敗、防御率4.69の成績を残しました。

2019年はリリーフとして15試合に登板しましたが、2020年はスプリングトレーニングへの参加が遅れ、ビザの問題も重なり、シーズンを通して登板機会を得られず、オフに自由契約となりました。

DeNAでの活躍と別れ

2020年12月24日、ロメロは横浜DeNAベイスターズへの入団を発表。推定年俸は7500万円でした。2021年は、前半戦こそ防御率5.75と苦しみましたが、後半戦は防御率2.09と安定した投球を披露し、最終的には14試合に登板して5勝3敗、防御率3.01の成績を収めました。同年オフには、推定年俸1億2000万円で1年契約を結び、球団が2年目に契約延長できるオプションも付帯しました。

2022年は開幕ローテーション入りを果たしましたが、年間を通して安定した投球ができず、終盤は中継ぎに配置転換。10月2日の読売ジャイアンツ戦では1イニングで4四死球を出すなど調子が上がらず、クライマックスシリーズでの登板はありませんでした。チーム4位となる92回1/3を投げましたが、6勝8敗、防御率4.87でシーズンを終え、同年オフにDeNAを退団しました。

エンゼルスとのマイナー契約

2022年12月22日、ロメロはロサンゼルス・エンゼルスとマイナー契約を結び、再びMLBの舞台を目指すことになりました。

投球スタイル

ロメロは、最速159km/hを誇るフォーシーム、ツーシームという2種類の速球を軸に、スライダー、チェンジアップを織り交ぜた投球スタイルが特徴です。DeNA在籍時にはカットボールを習得し、ゴロアウトを量産する技巧派としての側面も見せました。

人柄

日本語の習得に意欲的で、三浦大輔監督に「頑張ります」と伝えようとして、「ガンバッテ！」と声をかけてしまい、監督から「おまえが頑張れ」と返されたエピソードがあります。また、チームメイトからIKKO、GO!皆川、ちゅうえい（流れ星☆）、長谷川雅紀（錦鯉）などのギャグを教わり、ヒーローインタビューで披露するなど、明るいキャラクターでファンを魅了しました。

今後の活躍に期待

MLB、NPBで経験を積んだフェルナンド・ロメロ。エンゼルスでの再起を期し、再びメジャーのマウンドで躍動する姿をファンは心待ちにしています。

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