フェンリア

フェンリア（XFA-33 Fenrir）

フェンリアは、バンダイナムコエンターテインメントによる「ACE COMBAT」シリーズに登場する架空の軍用機です。この機体は、レサス民主共和国が誇る空中要塞「グレイプニル」の技術を活用した次世代兵器であり、特に担当しているのはフライトシューティングゲーム『ACE COMBAT X Skies of Deception』や『ACE COMBAT X2 JOINT ASSAULT』、そして『ACE COMBAT INFINITY』といった作品です。機体名の“フェンリア”は、北欧神話に登場する恐ろしい狼・フェンリルに由来しています。

概要

フェンリアは、レサス軍の切り札として位置付けられており、三発エンジンを搭載した特殊な大型VTOL攻撃機でもあります。開発は、レサス軍最高司令官であるディエゴ・ギャスパー・ナバロが率いる工業複合体によって行われ、南部ダナーン諸島に位置するアーケロン工場要塞にて生産が進められました。初期には5機以上の運用可能な機体が確認されていました。

この機体は「大型戦闘機を小型化した優れた攻撃機」とされ、特殊燃料気化弾頭を用いることで広範囲な制圧能力を持ちます。さらに、光学迷彩機能により高いステルス性を発揮する一方で、優れた加速性と機動性も兼ね備えています。このような特徴からフェンリアは、並みの機体を凌ぐ能力を誇示しています。

特徴

フェンリアの外見は、特異な翼形状をしており、カナードを持ち、主翼の端には下反角が施されています。垂直尾翼がない点も特徴的で、左右に配置される2基のエンジンには水平方向に可動する可変ノズルが装備されています。この2次元ベクタードノズルにより、卓越したヨーイング性能が実現されています。さらに、中央エンジンは90度近く排気の角度を変えることが可能で、空中戦の際に特殊機動を行うことができます。

武装に関しても多彩で、長射程の特殊気化弾頭ミサイル「LSWM」を始め、マイクロ波兵器「HPM」、および中射程の空対空ミサイルなどが搭載可能です。特に、自衛用の短射程ミサイルとともに運用される航空機関砲も搭載されており、戦況に応じた多角的な攻撃が可能です。光学迷彩を使用するため、ミサイルは全て内装式であり、外部の電源設備から供給されるマイクロ波により運用されています。この点が、従来の技術と異なる部分でもあります。

また、光学迷彩によりコックピットのキャノピー部分が保護されているため、特別なCOFFINシステムが採用されています。

実戦参加および登場作品

フェンリアはオーレリア戦争の際、レサス軍の広告塔として期待されましたが、オーレリア空軍の攻撃によりすべての機体が撃墜され、要塞も壊滅。その結果、フェンリアの登場がレサス軍の敗北を象徴することになりました。また、作品においては、最終ミッションでボス敵機として登場したり、プレイヤー機としても使用されることがあります。

『ACE COMBAT X』では、光学迷彩の有無や敵部隊の運用条件によって異なる展開が見られ、『X2』では特定ミッションの条件に応じて敵機としても出現します。さらに『ACE COMBAT INFINITY』では、設定が新たに追加され、本機の成り立ちや特殊兵装の搭載が展開されています。

フェンリアは、今後も多くのファンやプレイヤーに愛され続け、さまざまな戦術的要素や魅力を提供する存在であり続けるでしょう。

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