フォルクスワーゲン・ID.Buzz

フォルクスワーゲン ID.Buzz：レトロと未来が融合した電動ミニバン

フォルクスワーゲンが送り出した電動ミニバン、ID.Buzzは、1950年代のアイコン的モデルであるT1バンを現代的に再解釈した魅力的な一台です。レトロなデザインと先進的な電動技術が見事に融合し、ノスタルジーと未来が共存する独特の世界観を創り出しています。

デザインとコンセプト

ID.Buzzのデザインは、T1バンのショートオーバーハングスタイルとV字型フロントパネルを継承。丸みを帯びたボディと大きな窓が、明るく開放的な印象を与えます。しかし、単なるレトロデザインの焼き直しではなく、現代的な解釈を加え、洗練されたフォルムに仕上げられています。ホイールベースはT6トランスポーターとほぼ同等で、広々とした室内空間を実現しています。

インテリアは、ラウンジのような居心地の良い空間を目指し、温かみのある素材と親しみやすいデザインを採用。動物由来の素材を一切使用せず、環境に配慮したポリウレタン生地や再生繊維などが使用されています。ラゲッジスペースは最大2,205Lと、広々とした容量を確保しています。

搭載技術と機能

ID.Buzzは、EV専用プラットフォームを採用した電動ミニバンで、乗用モデルと商用バンモデル（ID.Buzz Cargo）の2タイプがラインナップされています。パワートレインはリヤモーターによる後輪駆動で、バッテリー容量は標準モデルが82kWh、ロングホイールベース（LWB）モデルが85kWhです。LWBモデルでは、モーター出力も向上しています。

先進運転支援システムも充実しており、衝突被害軽減ブレーキやレーンキープアシスト（乗用モデル標準装備）に加え、オプションで「トラベルアシスト」や「パークアシストプラス」も用意されています。「トラベルアシスト」は、アダプティブクルーズコントロールや車線維持支援機能などを統合したシステムで、周囲の車両情報も活用して安全かつ快適な運転をサポートします。「パークアシストプラス」は、駐車操作を自動化することで、駐車ストレスを軽減します。さらに、リアルタイムに危険を察知する「Car2X」システムも搭載されています。

ID.Buzz Cargo

ID.Buzz Cargoは、商用用途に特化したモデルです。後席と後部窓が取り外され、広い荷室空間が確保されています。ラゲッジ容量は最大3,900L。フロントシートは3人掛けベンチシートまたは2人掛け独立シートから選択可能です。スライドドアや観音開き式リヤトランクハッチなどのオプションも用意され、使い勝手の良さを追求しています。

ロングホイールベース（LWB）モデル

2023年に発表されたLWBモデルは、全長とホイールベースが延長され、3列シートが追加されたことで、最大7人乗車が可能となりました。バッテリー容量の増加とモーター出力の向上により、航続距離と走行性能がさらに向上しています。

日本への導入

ID.Buzzは、2024年以降に日本への導入が予定されています。レトロなデザインと先進技術の融合、そして使い勝手の良い空間が魅力のID.Buzzは、日本の自動車市場においても注目を集めることでしょう。今後、日本での販売価格や仕様などが発表されることが期待されます。

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