フォースプレイ

フォースプレイについて

フォースプレイ（Force play）とは、野球やソフトボールにおいて、打者がボールを打って走者となることで、塁の占有権が移動し、他の走者が次の塁に進まなければならない状況を指します。このルールは、対戦相手に有利な状況を作り出すために非常に重要です。

フォースプレイの成立条件

打者が打球をフェアゾーンに打つと、打者はアウトになることなく一塁に到達することが求められます。この際、一塁には既に走者がいる場合、その走者は打者のために一塁を明け渡さなければならず、次の塁である二塁に進むことを強制されます。さらに、一塁と二塁の両方に走者がいる場合、二塁の走者も三塁に進まなければならず、満塁の場合は三塁の走者も本塁に進む必要があります。

このように、個々の走者が後方の走者のために元の塁の占有権を失うことが「フォースの状態」と呼ばれる状況です。主なフォースの状態は次の4つのパターンです：
1. 走者一塁の状態
2. 走者一塁・二塁の状態
3. 走者一塁・二塁・三塁（満塁）の状態
4. 走者一塁・三塁の場合（二塁は対象外）

この状況下で、走者は必ず次の塁に進まなければなりませんが、フォースの状態は様々なプレイの結果によって解除されたり、復活したりします。

フォースアウトについて

フォースアウトは、フォースの状態にある走者が次の塁に到達する前に、ボールを持った守備選手によって、その身体にボールが触れられた時にアウトとなります。複数の走者がフォースアウトの状態にある場合、前方の走者から順にアウトにすることができ、これを利用してダブルプレイやトリプルプレイを成立させることが可能です。

フォースアウトのルール

フォースアウトが発生した場合、特に第3アウトがフォースアウトである際には、たとえ他の走者が本塁に到達したとしても、その得点は認められません。例えば、二死三塁で打者が一塁へゴロを打ち、一塁が踏まれると、打者走者はその瞬間にアウトとなります。この時に三塁の走者が本塁に達していても、打者がアウトとなれば得点は無効です。

フォースの状態の解除

走者がフォースの状態にある際、後ろの走者がアウトになると、前の走者は再び元の塁の占有権を得ることになります。この状態が解除されることで、その走者は次塁に走るだけでなく、元の塁に戻ることも可能になります。そのため、守備側はOUTにするために選手に触球する必要があります。

例えば、一死一塁の場面で打者がゴロを打ち一塁手が捕球後に一塁を踏んだ場合、打者がアウトになり、続けて遊撃手が二塁を踏んだとしても、前の走者は触球されるまではアウトとはなりません。

フォースの状態の復活

フォースの状態に置かれた選手が進塁を果たし、元の塁に戻る行為を行った場合、その選手は再度フォースの状態に置かれます。守備側がその選手に触れるとフォースアウトとなり、得点が無効になることもあります。

実例

例えば、2006年の横浜ベイスターズ対読売ジャイアンツの試合では、一死満塁の局面で打者が一塁ゴロを打ち、一塁手が自ら一塁を踏んだため、打者はアウトとなり、同時に全ての走者のフォースが解除されました。このため、三塁走者が本塁に達することができ、結果的に得点が認められました。

まとめ

フォースプレイは野球やソフトボールの戦略に重要な影響を与えるプレイです。走者の動きや得点の流れに大きな役割を果たすため、そのルールを理解することは、試合の戦略を考える上で不可欠です。

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