フォーセットアムール

フォーセットアムール (Fausseté Amour)

『フォーセットアムール』は、1993年3月26日にナグザットから登場したPCエンジンSUPER CD-ROM²用の横スクロールアクションゲームです。このゲームは、プレイヤーが主人公コルクとして、姉のメリヤを黒魔術集団ホーリーキャスクから救い出すための冒険を描いています。

ゲームの概要

ゲームは全7ステージから構成されており、各ステージごとに美しいビジュアルシーンが用意されています。コルクは通常時は鎧を身にまとっていますが、敵の攻撃を受けると衣服が破れ、最終的には何も着ていない状態になってしまうのです。この衣服破損システムは、プレイヤーに緊張感を与える要素として働きます。残りの人数が0になると、ゲームオーバーとなります。

コルクが使用する武器は「二節棍」で、この武器は槍のような形状をしており、鎖状に伸ばすことが可能です。これにより、遠くの敵を攻撃したり、周囲を一掃したり、さらには天井にぶら下がるといった多様なアクションが実現されています。

また、防具である「伝説の鎧」は特異なデザインが特徴で、ハイレグのビキニアーマーに似ており、上半身は重装甲となっています。この鎧は攻撃を受けることで壊れることがあるものの、実は持ち主を守るためのバリアとして機能します。

ストーリーとキャラクター

物語の中心には、コルク・ランスという主人公がいます。彼女は伝説の剣士カール・ランスの娘で、魔物にさらわれた姉・メリヤを救うために旅立ちます。その他にも、ステージごとに異なるボスキャラクターが設定されており、それぞれ個性豊かで興味深いキャラクターたちが登場します。

• - ゲイル: コルクの仲間。
• - アモン: ステージ1と5のボス。
• - プロケル: ステージ2と5のボス。
• - リリム: ステージ3と5のボス。
• - マーラ: 冷静な性格のボス。
• - メリヤ・ランス: 主人公の姉で、ステージ6のボス。
• - ゴートボーン: ステージ7のボス。
• - サーキュラー: 最終ボスです。

ゲームの開発には様々なスタッフが関わり、ビジュアルデザインやプログラミングを通じて、緻密に作り上げられた世界が展開されます。

開発の背景

ゲームが開発される過程で、初期のタイトル案は『プロパガンダ』でしたが、宗教的な理由から取り消されました。その後決定されたタイトル「Fausseté Amour」は、フランス語で「偽りの愛」を意味しています。このことは、物語全体に通じるテーマを含意しています。

デザイン面でも工夫が凝らされており、当初のデザインに関する制約からコルクの髪の色が変更されたり、色数の制限がある中で魅力的なキャラクターを生み出す努力が行われました。

評価と位置付け

『フォーセットアムール』は、ゲーム誌やユーザーから一定の評価を受けており、『ファミコン通信』や『月刊PCエンジン』などのレビューではそれぞれの評価を得ています。特に、プレイヤーが持つ期待感とゲームの内容とのバランスについては賛否がありますが、美しいグラフィックスや独自のゲームデザインは、多くのファンを惹きつけています。

総括

このゲームは、特異なデザインやテンポの良さ、そして多彩なアクション要素が融合した作品として、今なお多くの支持を集めています。奇抜な要素も含まれる本作は、アクションゲームファンにとって一見の価値があるタイトルでしょう。

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