ビキニアーマー

ビキニアーマー：ファンタジー世界の象徴

ビキニアーマーは、フィクション作品に登場する女性キャラクターが身に着ける、ビキニスタイルの鎧です。日本では「ビキニ鎧」や「水着鎧」、英語圏では「Metal bikini」とも呼ばれています。

特徴

ビキニアーマーの定義は曖昧ですが、一般的にはビキニに似た形状のトップとボトムで胸部と下半身を覆うものを指します。胸当て部分はブラジャーのカップのように乳房のみを覆う形状が多く、水着のビキニとは異なり肩当てが付いているのが特徴です。肩当てと胸当てが一体化しているものもあります。材質は革や金属などの硬いものが一般的です。

鎧という名前がついていますが、体を覆う範囲は水着と大差なく、防御力は期待できません。これは、実用性よりも視覚的な魅力、つまり「ねた」や「洒落」としてデザインされた防具と言えるでしょう。デザインのアレンジも豊富で、モノキニタイプやワンピースタイプ、ボンデージタイプ、ビキニブラにミニスカートを合わせたタイプなど、露出度を抑えたものも存在します。

歴史

ビキニアーマーの起源は、1930年代のアメリカのパルプ・マガジンの表紙に描かれた、金属製のブラジャーを着用した女性のイラストであると考えられています。これが、後に女性戦士が着用するビキニアーマーの原型になったのかもしれません。

スケイルアーマータイプのビキニアーマーを着用したレッドソニアは、英語圏で人気があり、多数の関連コミックが出版されています。1973年の『Conan the Barbarian #23』に初登場した際には上半身を覆うチェーンメイル姿でしたが、1974年の『The Savage Sword of Conan #1』でビキニアーマー姿となりました。

史実において、ビキニアーマーのような露出度の高い装備で戦った女性戦士の記録は見つかっていません。しかし、ビキニのボトムのようなものを身に着けた半裸の女性のブロンズ像が、ローマ時代に作られハンブルク博物館に所蔵されています。この像は、勝利の雄叫びを上げる女剣闘士を模しており、剣闘士の女性が半裸で戦っていた可能性を示唆しています。

日本におけるビキニアーマー

1980年代の日本では、漫画、アニメ、コンピュータゲームなどのフィクション作品で、セクシーなコスチュームを着用した女性キャラクターが数多く登場しました。これは、男性読者へのサービスという側面と、現代の日本とは異なる世界観やキャラクターをわかりやすく表現する目的があったと考えられます。1985年のOVA『幻夢戦記レダ』、1986年のアクションゲーム『夢幻戦士ヴァリス』、1988年のコンピュータRPG『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』など、刀剣類とビキニアーマーを組み合わせた女性戦士の姿は、多くの作品で見られました。

ビキニアーマーは、その奇抜なデザインから、しばしば批判の対象となります。しかし、ファンタジー世界における表現の自由、あるいは一種の記号として、その存在は無視できません。ビキニアーマーは、単なるセクシーな衣装ではなく、ファンタジー世界の多様性を象徴する存在と言えるでしょう。

ギャラリー

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脚注

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関連項目

ビキニ
レイア姫のビキニ
ファンタジー
サイエンス・ファンタジー
ヒロイック・ファンタジー
パルプ・マガジンのリスト
女性戦士のリスト
RPG

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