フォー・ザ・バーズ

『フォー・ザ・バーズ』の概要

『フォー・ザ・バーズ』(英: For the Birds)は、2000年に製作されたアメリカの短編コンピュータアニメーション映画で、ラルフ・エグルストンが監督及び脚本を手掛けました。この作品は、アカデミー短編アニメ賞を受賞しており、ピクサーの名作の一つとして評価されています。しかし、この作品以後、ピクサーは2017年までアカデミー短編アニメ賞を受賞することはありませんでした。作品名の「フォー・ザ・バーズ」は、英語の慣用句に由来し、何かが「つまらない」または「役に立たない」という意味合いを持ちます。これがストーリーにどう影響しているのか、詳しく見ていきましょう。

ストーリーの概要

物語は電線に15羽の小鳥たちが止まっているシーンから始まります。ところが、その中に大きな鳥が加わります。大きな鳥の体重で電線が弓なりになり、小鳥たちはギュウギュウの状態に。小鳥たちはこの窮屈さに耐えかねて、大きな鳥を振り落とそうと試みますが、逆に電線の撓みが解消され、小鳥たちは一斉に空中に飛ばされてしまいます。その結果、全ての小鳥たちの羽が抜けてしまうという、コミカルでありながらも痛ましい結末が待っています。大きな鳥はその様子を見て大笑いします。このストーリーは、運命の皮肉や、強者と弱者の関係をユーモラスに描写しています。

公開情報

『フォー・ザ・バーズ』は、2000年6月5日にフランスのアヌシー国際アニメーション映画祭で初公開されました。その後、2001年11月2日にはアメリカで一般公開され、この際には『モンスターズ・インク』と同時上映されました。また、日本では2012年12月19日に公開され、同時上映は『モンスターズ・インク 3D』でした。2023年12月にはピクサー・アニメーション・スタジオが、本作を2024年3月22日から『あの夏のルカ』の同時上映作品として再度アメリカで劇場公開すると発表しました。そして、日本でも同年3月29日より同時上映される予定です。

賞歴

本作は、多くの賞を受賞しており、特に2002年の第74回アカデミー賞ではアカデミー短編アニメ賞を受賞しています。また、2000年においてはアニー賞短編アニメ映画賞やシッチェス・カタロニア国際映画祭でのBest Animated Short Filmも獲得しました。これらの受賞歴は、作品のクオリティと影響力を物語っています。

まとめ

『フォー・ザ・バーズ』は、アニメーションの中で描かれるユーモアや衝突、そして社会における立場の違いを巧みに表現した作品です。その短い時間の中で、我々に考えさせる要素が散りばめられたこの作品は、アニメーション映画としての魅力を存分に引き出しています。今後の再公開にも注目が集まります。

もう一度検索