フジアザミ
フジアザミ（富士薊）
フジアザミ（学名：Cirsium purpuratum）は、キク科アザミ属に分類される多年草です。その名の通り、富士山周辺に多く見られることが名前の由来となっています。種小名の purpuratum はラテン語で「紫色の」という意味を持ち、フジアザミの美しい花色を表しています。
特徴
フジアザミは、日本に自生するアザミの中でも特に大きな花を咲かせることで知られています。草丈は20cmから100cm程度に成長し、葉の長さは30cmから70cmにも達します。茎の先端に咲く頭花は直径5cmから10cmと大きく、まるで子供の拳のようです。
花は細い筒状花が集まっており、鮮やかな紅紫色をしています。まれに白い花を咲かせる個体も存在します。総苞片は紫色を帯びており、先端が鋭く尖っているのが特徴です。
フジアザミの開花時期は8月から10月にかけてで、秋の訪れとともに美しい花を咲かせます。
分布
フジアザミは、富士山およびその周辺の山地の山地帯から亜高山帯にかけて分布しています。特に砂礫地や崩壊地周辺に多く見られます。基準標本が富士山で採取されたことからもわかるように、日本固有種です。
近縁種
フジアザミには、花の色が異なる近縁種が存在します。
シロバナフジアザミ（白花富士薊、学名 Cirsium purpuratum f. ）：白い花を咲かせるフジアザミの品種です。
ギャラリー
参考文献
豊国秀夫『日本の高山植物』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、1988年9月、107頁。ISBN 4635090191。
白簱史朗『増補新版 カラー高山植物』山と溪谷社、1996年9月、44-45頁。ISBN 4808305739。
関連項目
アザミ
* ふじあざみライン
もう一度検索
【記事の利用について】
タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。
【リンクついて】
リンクフリーです。