フジ・トラベル・サービス

株式会社フジ・トラベル・サービス：四国を拠点とする旅行会社

株式会社フジ・トラベル・サービスは、愛媛県松山市に本社を置く旅行会社です。フジグループの一員として、長年にわたり四国地方を中心に旅行事業を展開しています。JTBとの資本提携を締結しており、そのネットワークを活かした幅広いサービスを提供しています。

設立から現在までの歩み

1984年の設立以来、着実に事業を拡大してきました。設立当初は国内旅行業務を中心に展開していましたが、その後、海外旅行商品の企画・販売、通信販売、そしてJTBとの提携による事業拡大など、多角的な事業展開を進めてきました。

特に1989年には国内旅行商品『SWING』、1990年には海外旅行商品『MY STORY』を発売開始。これらの自社企画商品は、顧客ニーズを捉えた魅力的な商品として人気を博しました。さらに、1992年にはIATA（国際航空運送協会）に加盟することで国際的なネットワークを構築。JR各社のチケット販売委託業務開始など、事業の多様化を推進しました。

2000年代に入ると、テーマパークとの提携による入場券販売や、会員制旅行商品の開発など、新たな顧客層の開拓にも積極的に取り組んできました。 2010年には本社をフジグラン松山別棟に移転し、同時に旅行商品を紹介するウェブサイト「四国の旅」を開設。インターネット販売にも進出しました。

しかし、2016年には不適切な会計処理問題が発覚。その後、JTBとの資本提携を強化するなど、企業体質の改革に取り組んできました。

店舗展開と最近の動向

フジ・トラベル・サービスの店舗は、主に愛媛県と広島県に集中しています。フジが展開するスーパーマーケット「フジ」やショッピングセンター「フジグラン」内にJTBアライアンス店舗として多く出店していました。しかし、2021年には中四国地方にある店舗の4割を閉鎖するという、大規模な事業再編が行われました。これは、市場環境の変化や経営効率の向上を目的とした戦略的判断だと考えられます。

競合他社との関係

四国地方には、マルナカツーリストやイオンコンパスといった旅行会社が存在します。マルナカツーリストは、マックスバリュ西日本との統合によりフジグループの関連会社となりましたが、営業エリアは異なるため、棲み分けがなされています。イオンコンパスはイオングループの旅行会社です。これらの競合他社との競争の中で、フジ・トラベル・サービスは独自の強みを生かした事業展開を模索していると考えられます。

まとめ

株式会社フジ・トラベル・サービスは、四国地方を拠点とする旅行会社として、長年の歴史と経験を有しています。JTBとの資本提携や、フジグループとの連携を活かしながら、今後の事業展開に注目が集まります。近年における事業再編は、市場環境の変化に対応した戦略的判断と捉えることができます。今後、愛媛県と広島県を中心に、顧客満足度を高めるためのサービス提供と、持続的な成長を目指していくものと考えられます。

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