フットルース (1984年の映画)

映画『フットルース』について

1984年に公開された『フットルース』（Footloose）は、アメリカの青春映画で、パラマウント映画によって製作されました。当時はミュージカルとしても評価され、さらには2011年にリメイクされ、日本では『フットルース 夢に向かって』のタイトルでDVDも発売されました。主演を務めたケヴィン・ベーコンの演技や、ケニー・ロギンスによるサウンドトラックは特に人気を博し、オリコン洋楽アルバムチャートで18週連続1位を獲得するという快挙も成し遂げました。この作品は、ダンスの自由を求める若者たちの姿を描いたことで、当時の文化にも大きな影響を与えたと言えるでしょう。

ストーリー概要

物語の舞台は、アメリカ中西部の小さな田舎町ボーモントで、シカゴから引っ越してきた高校生、レン・マコーミックが主人公です。この町では、若者たちが楽しむダンスやロックの音楽が禁止されており、その原因は偶発的な事故から始まったという背景があります。レンは都会で育ったため、この抑圧的な環境に戸惑いを感じ、彼自身や町の住人たちとの関係を築いていかなければなりません。

レンは卒業パーティーを開くため、町議会での集会に参加し、自由を求めて聖書の一節を引用して提案を行いますが、牧師のショー・ムーアをはじめとする町の大人たちから却下されてしまいます。ショーは息子を失った悲しみから、ダンス禁止令を支持しており、彼とアリエル、レンとの間で葛藤が生まれていきます。アリエルはショーの娘で、彼女はレンに対して徐々に魅かれていく過程が描かれます。

レンたちは、隣町の倉庫でのパーティー開催を許可され、そこで自由を享受する運びとなります。この出来事は、町の保守的な価値観を揺るがす一歩となり、若者たちの希望を象徴する瞬間でもありました。

登場人物

• - レン・マコーミック（演：ケヴィン・ベーコン）: シカゴからの転校生で、ダンスを愛する青年。閉鎖的な町に馴染もうと奮闘する。
• - アリエル・ムーア（演：ロリ・シンガー）: レンの同級生で、父の教えに反抗する気概を持つ。
• - ショー・ムーア（演：ジョン・リスゴー）: ボーモントの牧師で、ダンス禁止令の決定者。息子を失った悲しみから葛藤している。
• - バイ・ムーア（演：ダイアン・ウィースト）: アリエルの母で、夫を優しく支える存在。
• - エセル・マコーミック（演：フランシス・リー・マッケイン）: レンの母。
• - ウィラード・ヒューイット（演：クリス・ペン）: 短気だが情に厚い同級生。レンの親友になる。
• - チャック・クランストン（演：ジム・ヤングス）: アリエルの元彼で、反抗的な性格を持つ。

音楽と文化的な影響

映画のサウンドトラックは、ケニー・ロギンスの「フットルース」などが含まれており、1980年代の音楽シーンにおいても重要な役割を果たしました。また、この作品をきっかけに、ダンスをテーマにした映画が次々と制作されるようになり、MTVなどの新しいメディアとの相乗効果で広がりを見せました。

ミュージカルとしての展開

映画公開後、1998年にはブロードウェイでミュージカル版が上演され、1999年にはトニー賞にノミネートされました。日本でも初演が行われ、多くの観客から支持を受けており、現在でも様々な形で舞台化されています。

『フットルース』は、制約の中で自由のあり方を探し続ける若者たちの物語を描くことで、多くの人々に希望を与えました。今なお、そのメッセージは色あせることなく、世代を超えて共感を呼び起こす作品です。

もう一度検索