フナフティ島

フナフティ島：ツバルの首都

フナフティ島は、南太平洋に浮かぶツバルを構成する環礁の一つであり、ツバルの首都が置かれています。一般的に「フナフティ島」と呼ばれていますが、実際には一つの島ではなく、約30の小島からなる環礁を指します。

地理

ツバルの総面積は約26平方キロメートルですが、フナフティ環礁の陸地面積はその約1割にあたる約2.4平方キロメートルを占めています。これらの小島は幅20〜400メートルの細長い形状で、礁湖を取り囲むように点在しています。環礁全体の大きさは、長さが最大18キロメートル、幅が最大14キロメートルに達し、礁湖の面積は275平方キロメートルと、ツバル最大の大きさを誇ります。この礁湖では漁業が盛んに行われています。

島と集落

フナフティ環礁には以下のような島と集落が存在します（人口は2017年の数値）。

アマトゥク島（アマトゥク - 109人）
アバラウ島
ファラオイゴ島
ファレ・ファトゥ島
ファタト島
フォンガファレ島（ファカイフォウ - 1,345人、セナラ - 1,144人、アラピ - 1,326人、ヴァイアク - 500人、ロフェアガイ - 898人、テオネ - 721人、テカバトエトエ - 668人）
フアファトゥ島
フアゲア島
フアレフェケ島
フアロパ島
フナファラ島（フナファラ - 5人）
フナマヌ島
ルアモトゥ島
マテイカ島
モトゥギエ島
モトゥロア島
ムリテファラ島
ヌクサバレバレ島
パパ・エリゼ島
プカサビリビリ島
テ・アフアフォウ島
テ・アフアリク島
テファラ島
テレレ島
テンガス島
テプカ島
テプカ・ビリ・ビリ島
ツタンガ島
バサフア島
その他5つの小島

気候

フナフティ島はケッペンの気候区分で熱帯雨林気候（Af）に属し、年間を通して高温多湿です。風は東寄りの貿易風が卓越しています。

政治・経済

ツバルはイギリスの国王を君主とする立憲君主制国家です。フナフティ島は首都ですが、大規模な都市はなく、集落程度の規模です。フォンガファレ島に人口が集中しており、島内人口は約4,000人と推計されています。住民はポリネシア人がほとんどです。公用語は英語とツバル語であり、フォンガファレ島のバイアクという集落に政府・行政機関が集中しています。

フナフティ島では、バナナなどの農業も行われていますが、海水の平均温度上昇に伴う海水の熱膨張や海岸浸食が深刻化しており、海没の危機に瀕しています。また、降水量は豊富ですが、平坦な地形のため水力発電が難しく、電力の大部分を火力発電に依存しています。

施設

フナフティ島には、ツバル唯一の国際空港であるフナフティ国際空港があり、行政官庁やホテルも集中しています。また、基幹産業である漁業に関連して、ツバル国営漁業公社も存在します。

金融

ツバル国際銀行があり、オーストラリアドルを通貨として使用しています。また、ツバル郵趣局は、郵趣のための記念切手を発行し、通信販売を行っています。

通信

ツバルの国別コードトップレベルドメインは「.tv」ですが、1999年からこれを貸与して収入を得ています。

教育

フナフティ島には、南太平洋大学のツバルキャンパスと、中等教育機関であるフェツバル中高一貫校があります。

交通

フナフティ国際空港は、第二次世界大戦中にアメリカ海軍工兵によって建設された軍用飛行場を起源としており、約1,500メートルの滑走路を有しています。

フナフティ島は、美しい自然と独自の文化を持つ島ですが、気候変動の影響にさらされており、持続可能な開発が重要な課題となっています。

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