フューリー・ローデッド

WWF（現WWE）の夏の風物詩『フューリー・ローデッド』

『フューリー・ローデッド』(Fully Loaded)は、世界的なプロレス団体WWF（現WWE）が1998年から2000年まで毎年開催していた夏の恒例ペイパービューイベントです。当時、WWFを盛り上げたトップスターたちがしのぎを削った、プロレス史に刻まれた数々の名勝負が繰り広げられました。2001年には新たなイベント『インベイジョン』に引き継がれましたが、その人気は今もなお多くのプロレスファンに語り継がれています。

1998年：伝説の序章

1998年7月26日、カリフォルニア州フレズノのセランド・アリーナで開催された第1回大会『Fully Loaded: In Your House』。9,855人の観客を熱狂の渦に巻き込んだこの大会では、WWFを代表するスーパースターたちが、その名を刻むべく激闘を繰り広げました。

特に注目すべきは、WWFインターコンチネンタル王座を賭けたザ・ロックとトリプルHの2アウト・オブ・3フォールズマッチ。両者のプライドをかけた戦いは、時間切れ引き分けという結末に終わりましたが、その激しさは観客の記憶に深く刻み込まれました。また、ケイン&マンカインド組と、ジ・アンダーテイカー＆ストーンコールド・スティーブ・オースチン組によるWWFタッグ王座戦も、激しい攻防が繰り広げられた見応えのある一戦となりました。

1999年：頂点への階段

翌1999年7月25日、ニューヨーク州バッファローのマリーン・ミッドランド・アリーナでは、16,605人の観客が熱狂の渦に巻き込まれました。この大会では、サンデーナイト・ヒートマッチや、WWFインターコンチネンタル王座戦、WWFタッグ王座戦など、数々のタイトルマッチが開催されました。

大会のハイライトは、なんといってもトリプルHとザ・ロックによるWWF王座第一挑戦者決定戦のストラップマッチでしょう。この試合は、両者の宿敵関係を象徴する、激しいぶつかり合いが展開されました。さらに、ストーンコールド・スティーブ・オースチンとジ・アンダーテイカーによるWWF王座戦のファーストブラッドマッチは、文字通り血を流すほどの死闘となり、観客を圧倒しました。

2000年：新たな伝説の幕開け

2000年7月23日、テキサス州ダラスのリユニオン・アリーナで開催された第3回大会は、16,504人の観客を集め盛況のうちに幕を閉じました。この大会では、ハーディーボーイズ＆リタ組とT&A＆トリッシュ・ストラタス組によるタッグマッチ、タズとアル・スノーのシングルマッチ、そして、トリプルHとクリス・ジェリコによるラストマン・スタンディングマッチなど、見どころ満載のカードが組まれました。

特に、ザ・ロックとクリス・ベノワによるWWF王座戦は、両者の高いテクニックと激しいファイトが融合した、まさに必見の一戦となりました。ザ・ロックが王座を防衛したこの試合は、観客に強い感動を与え、大会のクライマックスを飾りました。

まとめ

『フューリー・ローデッド』は、WWF（現WWE）の歴史において重要な役割を果たしたペイパービューイベントです。3年間開催されたこのイベントでは、WWFを代表するトップレスラーたちが数々の名勝負を繰り広げ、多くのプロレスファンの記憶に強く残るものとなりました。それぞれの大会で繰り広げられた激闘の数々は、プロレスの歴史の中でも重要な出来事であり、今もなお語り継がれる伝説となっています。

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