フランク・セッジマン

フランク・セッジマンのテニスキャリア

フランク・セッジマン（Frank Sedgman、1927年10月29日生まれ）は、オーストラリアのビクトリア州モントアルバート出身の著名な男子テニス選手です。彼は1950年代初頭、オーストラリアのテニス黄金時代を築いた立役者として知られています。彼のフルネームはフランク・アラン・セッジマンであり、彼の競技経歴は1946年の全豪選手権から始まりました。初出場では4回戦まで進出しましたが、その後のキャリアで数々の成功を収めていくことになります。

成績と記録

セッジマンは、テニスの4大大会において計22のタイトルを獲得しました。内訳は男子シングルス5勝、男子ダブルス9勝、混合ダブルス8勝です。特に1951年には、ケン・マグレガーとペアを組んで男子ダブルスで年間グランドスラムを達成したことはテニス史における重要な記録です。この 年間グランドスラムはセッジマンとマグレガー唯一の成し遂げた偉業として特筆されます。また、彼は混合ダブルス部門でも全ての4大大会を制しており、キャリア・グランドスラムを達成しています。彼が唯一獲得できなかったタイトルは全仏選手権の男子シングルスであり、この点がセッジマンの競技生活における唯一の悔いとも言えるでしょう。

初の世界的成功

セッジマンが初めて四大大会で優勝したのは1948年のウィンブルドン選手権男子ダブルスで、同じオーストラリアのジョン・ブロムウィッチとのペアで、アメリカの強豪を下しました。1949年から彼の全盛期に入ると、全豪選手権で男子シングルスと混合ダブルスを制覇し、その年、彼はデビスカップでもオーストラリア代表として活躍しました。

黄金期

1951年はセッジマンのキャリアにおいて特に重要な年となり、全米選手権で男子シングルス、ダブルス、混合ダブルスでの優勝を果たす「ハットトリック」を達成しました。翌1952年には、全仏選手権、ウィンブルドン選手権、全米選手権の3大会で、男女全カテゴリにおいて決勝進出を果たしました。

彼のプレースタイルは、パワフルなフォアハンドで知られ、ボレーも非常に華麗でした。そのため、彼の試合は常に観客を楽しませました。1952年のウィンブルドンでは男子シングルス決勝で初優勝を飾り、この時彼は全仏と同じ相手に勝利します。

しかし、1952年全米選手権で彼は男子ダブルス決勝で敗退し、セッジマンとマグレガーのダブルス連勝は「7連勝」で止まりました。この年、彼は男子シングルス決勝でも優勝を果たしましたが、その後のデビスカップの連覇を経て、1952年末にはアマチュアからプロテニス選手に転向しました。

プロテニス選手としての活躍

セッジマンのプロ転向は1953年に行われました。プロテニス選手としても、全米プロテニス選手権でのシングルス準優勝や、ダブルス優勝などの成績を収めました。1968年にオープン化措置が実施されると、彼は1970年から再び四大大会に挑戦しましたが、40代になってもなおその腕前を見せました。最後の試合となった1976年の全豪オープンでは、彼は48歳でキャリアを終えました。

フランク・セッジマンは1979年に国際テニス殿堂に迎え入れられ、数々の栄光に彩られた彼のテニスキャリアは、テニス界における歴史的な伝説として語り継がれています。

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