フランシスコ・ソラーノ・ロペス

フランシスコ・ソラーノ・ロペス

フランシスコ・ソラーノ・ロペス・カリージョ（1826年7月24日 - 1870年3月1日）は、パラグアイの政治家であり、第2代大統領を務めました。初代大統領カルロス・アントニオ・ロペスの長男として生まれ、父の死後、1862年に大統領に就任しました。

生涯

ロペスは早くから後継者として期待され、1853年には全権大使としてヨーロッパ諸国を歴訪。フランス第二帝政に強い影響を受け、軍服をフランス風に変更したり、ナポレオン3世の王冠のレプリカを作らせたりしました。また、パリで出会ったアイルランド人女性、エリサ・リンチを伴って帰国したことも知られています。

父が築いた強力な軍隊を背景に、1864年、ウルグアイの中立を巡り三国同盟戦争を引き起こします。しかし、事前に期待していたアルゼンチンの支援が得られず、ウルグアイでは親ブラジル派政府が成立。当初の構想は崩れ、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイの三国同盟を相手に戦うこととなりました。

アルゼンチンの大統領が「3か月で終わる」と豪語した戦争は5年以上続き、ロペスは国民を率いて勇敢に戦い抜きましたが、1870年、セロ・コラーの戦いで戦死しました。

三国同盟戦争によって国土は荒廃し、人口の半数以上が失われるという悲劇に見舞われましたが、1926年にパラグアイ議会でロペスの名誉回復がなされました。1936年には、チャコ戦争の英雄であるラファエル・フランコ大佐からも名誉回復を受け、現在は「ロペス元帥」として広く国民から尊敬されています。

参考文献

伊藤滋子 著「コラム1――マダム・リンチ」、田島久歳、武田和久 編『パラグアイを知るための50章』明石書店、2011年

外部リンク

Paraguay de Antes (pictures of Triple Alliance War)
* Satellite Map of Cerro Cora

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