フランス領ポリネシア駐屯フランス軍

フランス領ポリネシア駐屯フランス軍

フランス領ポリネシア駐屯フランス軍（略称：FAPF）は、フランスがその領土を守るために派遣している軍隊です。この部隊はタヒチ島のパペーテに本部を構え、地域の防衛や安全保障に関する重要な役割を果たしています。

編成と構成

FAPFは、高等司令官の指揮のもとに編成されています。この高等司令官は、フランスの統合参謀総長の直接の監督下にあり、地域の高等弁務官に対して軍事的な助言も行います。また、海軍太平洋管区司令官や太平洋実験センター長を傘下に持ちながら、異なる軍種からなる約1,500人の将兵がタヒチ島パペーテを中心に配置されています。陸軍、海軍、空軍、国家憲兵隊、適応軍役制度兵から成るこの混成部隊は、地域の軍事力を強化します。

陸軍部隊

FAPFの陸軍部隊は、1個連隊がタヒチ島に常駐し、さらに4個の中隊がマルキーズ諸島、トゥブアイ諸島、トゥアモトゥ諸島に分かれて活動しています。これにより、地域ごとに効率的な防衛態勢が維持されています。陸軍はまた、ファーウンに演習場、パペリに弾薬庫を有するなど、実戦訓練を行う基盤も整えています。

海軍部隊

フランス海軍の部隊もパペーテに拠点を持ち、約600名が配置されています。艦艇の編成は多岐にわたり、フロレアル級フリゲートやP400級哨戒艇、シャンプラン級戦車揚陸艦など、海上の防衛能力を強化しています。これに加えて、フュージリア海兵作戦コマンド分遣隊や海上憲兵隊の巡視艇が配置され、地域の海洋治安の維持にも重要な役割を果たしています。

空軍部隊

空軍は主に第190タヒチ＝フアア空軍基地を拠点に活動し、曳航装置や輸送機などが配置されています。これにより、空からの支援が容易になり、緊急時における救助活動や物資輸送が迅速に行えます。

国家憲兵隊部隊

約760人の憲兵が展開され、機動部隊が4個中隊とヘリコプターを持って巡回しています。これにより、地域の治安維持が強化され、緊急事態への即応体制が整えられています。

適応軍役制度兵

1989年には、現地出身の若者を含む陸軍の適応軍役群（GSMA-Pf）が編成され、地域の人材育成にも寄与しています。これは、地元住民の統合を目的とした取り組みの一環です。

任務

FAPFの主な任務には、領土の主権を守り、国益を確保することが含まれています。特に、フランス領ニューカレドニア駐屯部隊司令官との連携を行い、太平洋地域における対話への参加が求められています。また、ポリネシア周辺の広大な区域（排他的経済水域や諸島）での介入能力を維持し、災害救助や人道支援にも取り組んでいます。海上では、違法漁業の取り締まりや海難救助活動も行い、フランス＝オセアニア・サミットに基づく取締りの強化が図られています。航空部門では、住民への援助が主な任務とされています。

最後に

フランス領ポリネシア駐屯フランス軍は、その多様な部隊構成と戦略的な任務により、地域の安定と安全を護る重要な存在です。

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