フリスキー・トム

ゲーム紹介: フリスキー・トム

『フリスキー・トム』（Frisky Tom）は、1981年9月に日本物産から提供された、固定画面アクションゲームです。このゲームでは、プレイヤーは配管工のトムを操作し、各ステージでネズミを倒しながら壊れた水道管を修理し、卵の中の浴槽に水を溜めることが目的となります。特筆すべきは、ステージをクリアする際には女性の入浴シーンが表示されることです。

ゲーム内容

ゲームは配管工であるトムがネズミたちの妨害を避けながら、水道管の修理に取り組む形で進行します。ネズミは5種類存在し、それぞれ異なる行動パターンを持っています。例えば、「かみつきネズミ」はジョイントを外すことが可能で、他にも「かっぱらいネズミ」が部品を持ち去ったり、「いじわるネズミ」が直接攻撃を仕掛けてきたりします。また、「バクダンネズミ」は水タンクに爆弾を仕掛け、「火付けネズミ」はその導火線に火をつけてくるという特徴があります。

トムは、これらネズミに体当たりをすることで叩き落とし、スコアを獲得します。連続でネズミを倒すとコンボボーナスも得られ、ゲームの進行がよりスリリングになります。指定された水を風呂桶に貯めると、女性の入浴シーンを見ることができ、後期バージョンでは水着姿の画像となっています。

クリア条件を達成せずにステージを終了したり、爆弾が爆発することでゲームオーバーとなることもあります。バージョンによってはクリア条件やミス条件が異なるため、バリエーション豊かなプレイが楽しめます。

バージョンによる違い

『フリスキー・トム』には前期と後期のバージョンがあり、それぞれゲームプレイのルールにおいて大きな違いが見られます。前期バージョンでは、上タンクの水を使い切る前に下のタンクが満タンになる必要があり、この状態になるとBGMが変化します。また、後期バージョンでは少しでも水が下のタンクに入っていればクリア可能となり、ボーナスポイントの計算も追加されています。

ステージを進めるうちに、ネズミの行動も変わり、プレイヤーが挑む戦略に影響を与えます。このように、異なるバージョンは異なる難易度やプレイスタイルを提供します。

移植と評価

このゲームは、1982年にバンダイから電子ゲームとして販売されたほか、1995年にはゲームボーイ、2002年にはPlayStationに移植されるなど、さまざまなプラットフォームで楽しむことができます。また、2007年にはゲームアーカイブスでの配信も行われました。

評価については、アーケード版は作りの雑さが指摘される一方で、当時のゲームとしての魅力も持っていたとされています。移植版のゲームボーイ版でも好評を得るなど、長い間多くのファンに愛され続けていました。特に、複数の移植版においてもその魅力は失われることなく、多彩なプレイが可能です。

まとめ

『フリスキー・トム』は、アクション要素が強いだけでなく、独特なストーリー展開と豊富なバリエーションを持つゲームとして、その後のアーケードゲームの発展に寄与しました。プレイヤーに新たな挑戦を提供し続け、今なお多くの人に記憶されている作品です。

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