フリートストリート

フリートストリート：ロンドン街路の名を冠した競走馬の軌跡

2009年4月10日生まれの競走馬、フリートストリート。その名は、英国ロンドンの有名な街路名に由来しています。3歳時のデビューから、華々しい活躍を見せ、重賞競走を制覇するなど、数々の記憶に残るレースを展開しました。しかし、その競走生活は長くは続かず、引退後は乗馬として新たな道を歩み始めます。

輝かしいデビューと挫折

フリートストリートのデビューは2012年1月9日、京都競馬場で行われた3歳新馬戦でした。1800mのダートレースで、見事勝利を収めます。続くくすのき賞、そしてヒヤシンスステークスも制し、デビューから3連勝という快挙を達成しました。この勢いそのままに、7月には重賞初挑戦となるジャパンダートダービーに出走しますが、結果は9着。続くレパードステークスでも着外に終わり、勢いはストップしました。

エルムステークス制覇とその後

4歳になったフリートストリートは、東海ステークスから始動しますが9着と振るわず。しかし、その後は条件クラスに戻り、青梅特別、安達太良ステークスと連勝。オープンクラスへ復帰を果たします。そして迎えた8月24日、エルムステークス。このレースで、フリートストリートは、エーシンモアオバーをゴール手前でかわし、見事重賞初優勝を飾りました。1分42秒0というコースレコード更新のタイムは、その実力の高さを物語っています。続く白山大賞典では4着と健闘しましたが、その後は思うような結果を残せず、5歳、6歳と年齢を重ねるごとに成績は下降線をたどりました。

引退と第二の人生

6歳5月のオアシスステークスを最後に、フリートストリートはJRAの競走馬登録を抹消。大井競馬場の藤田輝信厩舎に転厩し、去勢手術を受けました。しかし、転厩後も思うような結果を残せず、結局1勝も挙げられないまま、8月25日付で競走馬登録を抹消、引退することとなりました。

競走馬としてのキャリアを終えたフリートストリートですが、その華麗な経歴はここで終わることはありませんでした。東京都八王子市の八王子乗馬倶楽部で乗馬となり、新たな人生を歩み始めます。現在は馬術競技大会にも出場し、その優雅な姿で多くの人々を魅了し続けているのです。

血統と未来

フリートストリートの血統には、英G3ロックフェルステークス優勝、英G1 1000ギニーステークス3着の実績を持つNegligentという名馬が名を連ねます。また、従兄弟には重賞4勝のSky Lanternもおり、その血統の素晴らしさがうかがえます。

フリートストリートの物語は、競走馬としての華々しい活躍だけでなく、引退後の第二の人生、そしてその先へと続く、長く記憶に残るものとなりました。その活躍は、多くの競馬ファンに感動と希望を与え続け、これからも語り継がれていくことでしょう。

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