フリードリヒ・ルートヴィヒ (ホーエンローエ＝インゲルフィンゲン侯)

フリードリヒ・ルートヴィヒ・フュルスト・ツー・ホーエンローエ＝インゲルフィンゲン侯爵の生涯

フリードリヒ・ルートヴィヒ・フュルスト・ツー・ホーエンローエ＝インゲルフィンゲン侯爵（1746年1月31日 - 1818年2月15日）は、プロイセン王国の陸軍大将として名を馳せた軍人です。彼はフランス革命戦争やナポレオン戦争において重要な役割を果たし、当時のプロイセン軍の最高指揮官として知られていました。

初期の経歴

ルートヴィヒは、1746年にホーエンローエ＝インゲルフィンゲン家の初代帝国伯ハインリヒ・アウグストの長男として生まれました。父親が陸軍元帥であった影響を受ける形で、彼は早い段階から軍事的な道を歩むこととなります。七年戦争の終わり頃には既に従軍しており、戦後すぐにプロイセン王国陸軍に正式入隊しました。卒業後は、その優れた成績から短期間で少佐、次いで中佐へと昇進。1778年にはバイエルン継承戦争に従軍し、大佐に昇格しました。さらに、プロイセン国王フリードリヒ2世が亡くなる直前には少将に昇進し、部隊の参謀としての仕事に励みました。

その後はブレスラウの駐屯地に勤務した後、1791年にはベルリンの知事に就任。その間に彼の軍事能力は評価され、対外的にも注目を集めました。

フランス革命と対仏大同盟

フランス革命の影響を受けて、プロイセンはオーストリア、イギリス、ネーデルラントとの間で第一次対仏大同盟を結成します。ルートヴィヒは、その大同盟軍の指揮官に任命され、1794年にはライン川岸でフランス革命軍と激闘を繰り広げました。特に、第三次カイザースラウテルンの戦いでの活躍が評価され、彼はプロイセン軍内での権威と人気を獲得します。

ナポレオン戦争への関与

ナポレオンが権力を握ると、プロイセンは再びフランスに直面します。国王フリードリヒ・ヴィルヘルム3世は派兵に慎重でしたが、ルイ・フェルディナント皇太子の強い支持もあり、第四次対仏大同盟が結成されます。しかし、このとき軍の最高指揮官を巡る内部対立が生じ、効果的な指揮が取れず、イエナ・アウエルシュタットの戦いでは壊滅的な敗北を喫します。

その後、彼はプロイセンに退却し、エアフルト近郊での再集結を試みますが、フランス軍の追撃に遭遇。プレンツラウ付近での戦闘では、圧倒的多数のフランス軍に囲まれ、最終的に降伏せざるを得なくなります。降伏後も彼の軍事的評価は落ち続け、フランス側の捕虜として過ごすことになります。

死去とその後

1818年2月15日、ルートヴィヒはプロイセン上シレジアにて生涯を閉じました。彼の死後、ホーエンローエ＝インゲルフィンゲン家の家督は息子に継承されず、家系はこの代で途切れることとなります。彼の軍人としての功績は、今なお歴史的な文献に記され、近代の軍事史に重要な位置を占めています。

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