フリードリヒ・ヴィルヘルム3世 (ザクセン＝アルテンブルク公)

フリードリヒ・ヴィルヘルム3世（Friedrich Wilhelm III., 1657年7月12日 - 1672年4月14日）は、ザクセン＝アルテンブルク公でした。1669年から1672年までの短い期間でしたが、彼の死はザクセン＝アルテンブルク家の断絶を意味する重大な出来事となりました。

生涯

フリードリヒ・ヴィルヘルム3世は、フリードリヒ・ヴィルヘルム2世とその妃マグダレーナ・ジビュレ・フォン・ザクセンの息子として生まれました。1669年に父が亡くなると、彼はザクセン＝アルテンブルク公位を継承しましたが、幼少であったため、母方の伯父であるザクセン選帝侯ヨハン・ゲオルク2世とザクセン＝ツァイツ公モーリッツが後見人として公領の統治を行いました。

1672年、フリードリヒ・ヴィルヘルム3世はドレスデンからの帰還後まもなく、天然痘により14歳という若さで亡くなりました。彼の遺体はアルテンブルク城内教会の父の墓所に埋葬されました。彼の死により、1603年に始まったザクセン＝アルテンブルク家は断絶することとなりました。

公領の継承

フリードリヒ・ヴィルヘルム3世の死後、ザクセン＝アルテンブルク公領の継承は、父フリードリヒ・ヴィルヘルム2世の遺言に従い、最年長の男系親族であるザクセン＝ゴータ公エルンスト1世が単独で継承することになりました。しかし、エルンスト1世は、同じく継承権を持つザクセン＝ヴァイマル家を納得させるため、領土の約4分の1にあたる領地や権利をザクセン＝ヴァイマル家に譲渡しました。

この決定は、エルンスト1世の誠意と自らの意志によるものであり、ザクセン＝アルテンブルク公領の安定と平和を保つためのものでした。フリードリヒ・ヴィルヘルム3世の短い生涯は、ザクセン＝アルテンブルク家の終焉という形で歴史に刻まれましたが、その後の公領の継承は、関係者間の交渉と妥協によって円満に解決されました。

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