フル・ブラッデッド・イタリアンズ

フル・ブラッデッド・イタリアンズ (F.B.I.)

概要

フル・ブラッデッド・イタリアンズ（Full Blooded Italians）、略称はF.B.I.は、1996年にアメリカのプロレス団体ECWで結成され、その後WWEに移籍し活動したプロレスラーのユニットです。ユニット名は「純血イタリア軍団」を意味しており、主にイタリア系アメリカ人レスラーによって構成されていました。初期メンバーのリトル・グイドーとヴァル・プッシオ、J・T・スミスから出発し、さまざまなレスラーが参加して形成されました。

ECW時代

ECWにおけるF.B.I.は、従来の民族的ギミックを揶揄するような要素を取り入れたパフォーマンスで注目を集めました。特に、黒人レスラーのJ・T・スミスがイタリア人を自称し、数々の奇妙な表現をすることで、観客にユーモアを提供しました。時にはメンバーに本来の民族的バックグラウンドを無視したレスラーたちも参加し、興味深いダイナミクスを生み出しました。トレイシー・スマザーズは、自己の出身地を「ナッシュビル」のイタリア版と主張するなど、ユニークな要素をも加えました。

ECW時代のF.B.I.は、リトル・グイドーの弟と称するビッグ・グイドーや、トニー・ママルークとのタッグチームで成功を収め、2000年8月にはECWタッグ王座も獲得しました。また、2005年の『ECWワン・ナイト・スタンド』では、過去のメンバーが再集結し、懐かしいファンの支持を得ました。

WWE時代

2001年にECWが崩壊した後、リトル・グイドーは「ナンジオ」にリングネームを変更し、WWEに移籍します。WWEでは、イタリア系アメリカ人のレスラー、チャック・パルンボとジョニー・スタンボリーと共にF.B.I.を再結成しました。彼らの登場は「ストリート・マフィア」をイメージさせ、アンダーテイカーとの抗争を通じてヒールの主力チームとして活動しました。

しかし、メンバーの移籍や解雇により、2004年11月にWWE版F.B.I.は解散し、その後しばらく活動がありませんでしたが、2005年にECWが復活した際に再び集結しました。ナンジオはこの時期、ヴィトーとタッグを組んでWWEクルーザー級王座を獲得し、新たなストーリーラインを展開しました。

2006年に再びECWが復活すると、リトル・グイドー・マリタート、トニー・ママルーク、ビッグ・グイドー、そしてステファニー・フィノキオのトリニティーといったメンバーでF.B.I.は再々結成されました。

獲得タイトル

• - ECW: ECWタッグ王座を2回獲得（リトル・グイドー & トレイシー・スマザーズ、リトル・グイドー & トニー・ママルーク）
• - JAPW: JAPWタッグ王座を1回獲得（リトル・グイドー & トレイシー・スマザーズ）
• - WWE: WWEクルーザー級王座を2回獲得（ナンジオ）

音楽

フル・ブラッデッド・イタリアンズの入場曲は、ECW時代にフランク・シナトラの「Fly Me To The Moon」、WWE時代にはビースティ・ボーイズの「No Sleep Till Brooklyn」を使用しました。

結論

フル・ブラッデッド・イタリアンズは、ECWとWWEを通じて独自の魅力を放ち続けたプロレスユニットであり、彼らのパフォーマンスにはユーモアや文化へのリスペクトが色濃く反映されていました。その歴史は、多くのファンに愛され続けることでしょう。

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