フレディ・バーソロミュー

フレディ・バーソロミュー：ハリウッド黄金期のスター子役とその後の人生

フレディ・バーソロミュー（1924年3月28日 - 1992年1月23日）は、イギリス生まれのアメリカ合衆国の俳優であり、1930年代ハリウッド黄金期を代表する人気子役として知られています。幼少期から類まれな演技力で注目を集め、数々の名作映画に出演し、世界中から愛されましたが、華やかなキャリアの裏には、数々の困難や苦悩が潜んでいました。

幼少期と子役としての出発

1924年、ロンドンで生まれたバーソロミューは、3歳の頃から演技や朗読を始め、5歳時には詩や戯曲の暗唱、歌、踊りなどで地元で有名になります。その後、ロンドンの演劇学校で演技を学び、数本のイギリス映画に出演。10歳の頃、ハリウッドにスカウトされ、MGMと契約を結びアメリカへ渡ります。

ハリウッドでの成功と栄光

MGMで、バーソロミューは『孤児ダビド物語』（1934年）で主演を務め、一躍人気スターとなります。その後も、『小公子』（1936年）、『我は海の子』（1937年）、『アンナ・カレニナ』など、数々の名作映画で、ベテラン俳優たちと共演し、高い評価を得ました。その演技力は高く評価され、批評家からも絶賛されました。シャーリー・テンプルに次ぐ、当時2番目に稼ぐ子役スターとして、ハリウッドで絶大な人気を誇りました。

訴訟と契約トラブル

しかし、バーソロミューのキャリアは順風満帆ではありませんでした。スターになったことで、長らく疎遠だった実の両親が、彼の財産を巡って訴訟を起こします。長期にわたる裁判の結果、バーソロミューはほとんど財産を失うこととなりました。さらに、MGMとの契約をめぐるトラブルも発生し、仕事が減少するなど、キャリアに深刻な影響を与えました。

成長とキャリアの変化

成長期を迎えたバーソロミューは、子役時代とは異なる役柄への挑戦を余儀なくされます。第二次世界大戦の勃発も、彼が出演できる映画の種類を限定する要因となりました。MGMとの関係悪化や成長による体格の変化なども重なり、彼の映画出演は減少していきました。

戦時中の兵役

アメリカ参戦後、バーソロミューは陸軍航空軍に入隊。航空機整備に従事しましたが、負傷により除隊。兵役によって、再び俳優としてのキャリアは中断されます。

テレビへの転向と晩年

除隊後、映画への復帰を目指しますが、成功せず。そこで、彼は当時発展途上のテレビ業界に活路を見出します。俳優業からテレビの司会者、ディレクター、プロデューサーへと転身し、番組制作会社役員まで上り詰めました。

晩年は肺気腫を患い、テレビ業界から引退。フロリダ州で家族と静かに余生を過ごしました。1992年、心不全のため67歳で死去しました。ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームに星が刻まれるなど、彼の功績は後世に語り継がれています。

まとめ

フレディ・バーソロミューの生涯は、ハリウッド黄金期の子役スターとしての華やかな成功と、訴訟や契約トラブル、戦時中の兵役、そしてテレビ業界での再起という、ドラマチックな人生でした。その波瀾万丈な人生は、今も多くの人々に語り継がれ、ハリウッドの伝説として記憶されています。彼の物語は、夢と成功、そして挫折と再生を同時に体現した、まさに時代の象徴と言えるでしょう。

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