フレディー・バーンズ

フレディー・バーンズ

フレディー・バーンズは、1990年5月13日にイングランドのバースで生まれたプロラグビーユニオン選手です。主にスタンドオフ（SO）やフルバック（FB）のポジションでプレーし、その卓越したキック能力やゲームメイクで知られています。彼の弟ビリーもまた、アイルランド代表として活躍するラグビー選手であり、兄弟揃ってトップレベルでプレーしています。

キャリアの軌跡

バーンズのラグビーキャリアは、故郷イングランドで始まりました。ユース世代ではその才能を早くから認められ、U20イングランド代表に選出されています。クラブキャリアでは、グロスター、レスター・タイガース、そしてバースといったイングランドの有力クラブで経験を積み、シニアのイングランド代表としてもキャップを獲得しています（2022年12月時点で5キャップ）。

彼のキャリアにおける特筆すべき点は、国際的なクラブを渡り歩いていることです。2020年には日本の豊田自動織機シャトルズ（現在の豊田自動織機シャトルズ愛知）に初めて加入し、ジャパンラグビートップチャレンジリーグで日本での公式戦デビューを果たしました。具体的には、2021年2月13日の九州電力キューデンヴォルテクス戦に先発出場しています。

その後、一度イングランドに戻り、古巣のレスター・タイガースで再びプレーしました。2023年には活躍の場を南半球に移し、ニュージーランドの強豪ハイランダーズに加入。スーパーラグビーという世界最高峰のリーグの一つでプレーする貴重な経験を積みました。

そして、2023年7月、再び日本の豊田自動織機シャトルズ愛知へと復帰し、現在はチームの中心選手として活躍しています。

プレースタイルと実績

バーンズは身長183cm、体重90kgと、ポジションとしては標準的な体格を持ちながら、特にゴールキックの精度とオープンプレーでの判断力に優れています。スタンドオフとしてはチームを率いる司令塔として、フルバックとしては最後の砦かつ攻撃の起点として重要な役割を担います。

日本に戻ってきてからの活躍も目覚ましく、特に2023-24シーズンのジャパンラグビーリーグワンDIVISION 2では、その高い得点能力を遺憾なく発揮し、得点王のタイトルを獲得しました。これは、彼の正確なキックとトライへの嗅覚がリーグにおいてもトップクラスであることを証明しています。

記憶に残るエピソード

バーンズのキャリアを語る上で、忘れられないエピソードがあります。2018年10月15日に行われた欧州チャンピオンズカップのスタッド・トゥールーザン戦での出来事です。試合終盤、バーンズは相手ディフェンスを突破し、誰もいないインゴールへ独走。誰もがトライを確信しましたが、彼はボールをインゴールにグラウンディングする前に、すぐ背後から迫っていた相手選手マクシム・メダールにボールを叩かれ、トライを取り消されてしまいました。このシーンはソーシャルメディア上で大きな話題となり、バーンズの名前と共に多くのラグビーファンの記憶に刻まれています。

現在とこれから

経験豊富なゲームメーカーとして、フレディー・バーンズは豊田自動織機シャトルズ愛知においてリーダーシップを発揮し、チームの攻撃を牽引しています。日本での2度目の挑戦となる今、彼の豊富な経験と実績は、チームのリーグワンDIVISION 1昇格という目標達成に向けた大きな力となるでしょう。観る者を魅了するプレーと、時に人間味あふれる一面を見せるバーンズの今後の活躍から目が離せません。

（身長183cm、体重90kg。ポジションはSO、FB。イングランド代表キャップ5、2022年12月現在）

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