フレデリク・アンヴィ

フレデリク・コムラ・アンヴィ：フランス球界を渡り歩いた異色の野球人生

フレデリク・コムラ・アンヴィ（Frédéric komla Hanvi , 1989年5月2日 - ）は、フランス・オワーズ県サンリス出身の元プロ野球選手です。外野手として、フランス国内リーグから独立リーグ、そして国際舞台へと、多彩なキャリアを築き上げました。

フランス球界でのプロデビューとMLBへの挑戦

アンヴィは、フランス国内リーグのモンティニー・クーガーズでプロとしての第一歩を踏み出しました。その後、ルーアン・ハスキーズ'76、トゥールーズ・タイガースといったチームを渡り歩き、着実に実力をつけていきます。2007年には、MLB主催のヨーロピアン・ベースボール・アカデミーに参加し、その才能が開花。同年8月には、ミネソタ・ツインズと契約を結び、メジャーリーグへの挑戦権を獲得しました。

マイナーリーグでの苦闘と独立リーグでの活躍

しかし、アンヴィの道のりは決して平坦ではありませんでした。ツインズ傘下のルーキー級チームであるガルフ・コーストリーグ・ツインズ（GCLツインズ）に所属するも、A級への昇格は叶わず、2010年に自由契約となります。マイナーリーグでの通算成績は、43試合出場、打率.157、0本塁打、7打点というものでした。

2011年、アンヴィはフランス・FFBSのセナート・テンプライアーズに入団し、再び母国の地でプレーします。そして、2012年には、ベースボール・チャレンジ・リーグのドラフト会議で群馬ダイヤモンドペガサスから指名され、日本でのプレー機会を得ました。群馬では19試合に出場しましたが、ヨーロッパ選手権並びに第3回WBC予選に参加するため、7月30日に退団しました。

四国アイランドリーグでのサイクル安打達成と代表選出

2013年、アンヴィはセナート・テンプライアーズに復帰。シーズン終了後には再び来日し、四国アイランドリーグplusのウィンターリーグに参加します。そして、2014年には、高知ファイティングドッグスに入団。6月15日の愛媛マンダリンパイレーツ戦で、アイランドリーグ史上初となるサイクル安打を達成するなど、その実力を発揮しました。しかし、同年9月11日に任意引退を理由に退団。野球フランス代表への合流が理由と報じられました。

アンヴィは、2014年のヨーロッパ野球選手権大会のフランス代表にも選出され、国際舞台でも活躍しました。オフには、同じフランス代表のレネ・レベレットと共に阪神タイガースのトライアウトを受験するなど、NPB入りを目指す姿勢も見せました。

カナダ、そして再び日本へ

2015年、アンヴィはカナディアン・アメリカン・リーグのトライアウトを受験し、トロワリヴィエール・エーグルスへ入団。13試合に出場しましたが、この年限りで退団しました。2016年には、第4回WBC予選のフランス代表に選出されています。

2018年からは日本に居住し、東京都内で勤務する傍ら、軟式野球チームの東京ヴェルディ・バンバータに所属。2019年には、フランス国際野球大会（吉田チャレンジ）のフランス代表に選出され、渡仏した侍社会人ジャパン代表と対戦し、サヨナラ安打を放つ活躍を見せました。2022年現在は、草野球チーム「戦極-SENGOKU-」でプレーしています。

独立リーグでの打撃成績と背番号

アンヴィは独立リーグで以下の背番号を着用しました。

2012年：45（群馬ダイヤモンドペガサス）
2014年：4（高知ファイティングドッグス）

代表歴

アンヴィは、以下の国際大会でフランス代表としてプレーしました。

2013 ワールド・ベースボール・クラシック
2014年ヨーロッパ野球選手権大会
2016年ヨーロッパ野球選手権大会
2017 ワールド・ベースボール・クラシック
* 2019年ヨーロッパ野球選手権大会

フレデリク・コムラ・アンヴィは、フランス球界を代表する選手として、その野球人生を歩んできました。MLBへの挑戦、独立リーグでの活躍、そして国際舞台での経験は、彼の野球人生を豊かに彩っています。現在は、日本で社会人として生活する傍ら、草野球を楽しんでいるアンヴィ。彼の今後の活躍にも注目です。

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