フレデリク・セペダ

フレデリク・セペダ・クルス

フレデリク・セペダ・クルス（Frederich Cepeda Cruz）は、1980年4月8日にキューバのサンクティ・スピリトゥス州サンクティ・スピリトゥスで生まれた野球選手です。ポジションは外野手で、右投両打のスイッチヒッターとして知られています。彼はキューバの国内リーグであるセリエ・ナシオナル・デ・ベイスボルのガジョス・デ・サンクティ・スピリトゥスに所属していました。

経歴

少年時代

セペダは11歳の時、1991年に日本で開催された世界少年野球大会に出場し、ハンク・アーロンや王貞治との記念写真を撮るという貴重な経験をしました。後にこの写真は彼にとって大切な思い出となり、彼の野球人生を支える宝物になりました。彼はホセ・マルティ大学体育学部を卒業し、キューバ代表に名を連ねることになります。

キューバ国内リーグと国際大会

1997年からはガジョス・デ・サンクティ・スピリトゥスでプレーを開始し、2002年にはIBAFインターコンチネンタルカップにキューバ代表として出場し、見事に優勝を果たしました。また、2004年のアテネオリンピックにおいてもキューバ代表として金メダルを獲得しました。2006年にはワールド・ベースボール・クラシック（WBC）に出場し、打率.385という成績を残し、チームを牽引しました。

彼は2008年北京オリンピックでもチームメイトとして再び銀メダルを獲得し、2009年のWBCでは打率5割、3本塁打という素晴らしい成績を収めました。彼の活躍によって地元政府から新居が建てられるほどでした。

日本プロ野球（NPB）での活躍

セペダは2014年4月19日に読売ジャイアンツと契約し、キューバ政府が現役選手のNPB移籍を容認した第一号選手となりました。最初のシーズンでは不振に苦しむも、プレースタイルと真摯な姿勢からファンの支持を集めました。

2015年には開幕から調子が上がらず、最終的にはシーズンを打率0割で終えることになりましたが、日本での経験は彼のキャリアに影響を与えたことは間違いありません。

その後の経歴

巨人退団後、セペダはコロンビア・ウィンターリーグに参加しようとしましたが、故障により短期間の出場に留まりました。その後、国内リーグに復帰し、2019年には通算300本塁打を達成する偉業を成し遂げました。

プレースタイル

セペダはその柔軟性とパワーを兼ね備えた打撃スタイルが特徴で、特に選球眼に優れ、四球を多く得る打者として知られています。キューバリーグでは高い三振率を誇っていましたが、日本では変化球への対応に苦しみました。ただし、彼は自身の成長とともに日本の野球文化にも適応しようと努力しました。

彼の真面目な性格と人柄は評価され、選手間での信頼も厚かったとされています。母国の選手たちへのサポート活動にも意欲的でした。

フレデリク・セペダ・クルスのキャリアは、国を越えたスポーツの交流を象徴するものとして、多くのファンに支持され続けています。

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