フレドリック・ユングベリ

フレドリック・ユングベリ：スウェーデンの至宝、その輝かしい軌跡

フレドリック・ユングベリ（Karl Fredrik Ljungberg, 1977年4月16日 - ）は、スウェーデン・ヴィット出身の元プロサッカー選手であり、現在は指導者として活躍しています。現役時代は、主にミッドフィールダーやフォワードとして、セカンドトップ、ウイング、トップ下、サイドハーフ、センターハーフなど、複数のポジションをこなせるユーティリティ性も持ち合わせていました。

クラブキャリア

ユングベリは、12歳で地元のハルムスタッドBKの下部組織に入団し、1994年にトップチームデビューを果たしました。1997年にはアルスヴェンスカン（スウェーデンリーグ）で優勝。1998年には、当時スウェーデン人選手として史上最高額となる移籍金で、イングランドの強豪アーセナルFCへ移籍しました。

アーセナルでは、持ち前のスピードとテクニックでチームに貢献し、プレミアリーグ優勝2回、FAカップ優勝3回など、数々のタイトルを獲得しました。特に、2001-02シーズンは最高のコンディションを維持し、リーグとFAカップの2冠達成に大きく貢献しました。アーセナルでの活躍は、彼を世界的なスター選手へと押し上げました。

2007年にはウェストハム・ユナイテッドFCへ移籍。その後、MLS（メジャーリーグサッカー）のシアトル・サウンダーズFC、シカゴ・ファイアーを経て、2010年にはスコットランドのセルティックFCへ移籍しました。

2011年にはJリーグの清水エスパルスに加入。しかし、怪我の影響もあり、2012年に契約解除となりました。2014年には、インディアン・スーパーリーグのムンバイ・シティFCで短期間現役復帰し、同年引退しました。

代表キャリア

ユングベリは、スウェーデン代表としても長年にわたり活躍しました。1997年に代表デビューを果たし、2002年と2006年のFIFAワールドカップ、2000年、2004年、2008年のUEFA欧州選手権（EURO）に出場。2006 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選では、ズラタン・イブラヒモビッチ、ヘンリク・ラーションと共にチームを牽引し、本大会出場に大きく貢献しました。代表通算75試合に出場し、14得点を記録しています。

指導者キャリア

現役引退後は指導者としての道を歩み始め、2016年には古巣アーセナルのアカデミーでU-15チームの監督に就任しました。その後、VfLヴォルフスブルクのアシスタントコーチを経て、2018年にアーセナルU-23チームの監督に復帰。2019年にはトップチームのアシスタントコーチに昇格し、同年には暫定監督も務めました。

プレースタイルと人物

ユングベリは、中盤のあらゆるポジションをこなせるユーティリティ性と、スピード、テクニック、運動量を兼ね備えた攻撃的なプレースタイルが特徴でした。アーセナル時代には、クラブカラーに合わせた赤いモヒカンヘアがトレードマークであり、ファッションセンスの高さでも注目を集めました。また、カルバン・クラインの下着モデルを務めるなど、そのルックスも人気を集めました。

タイトル

クラブ
ハルムスタッドBK
アルスヴェンスカン：1997
スウェディッシュ・カップ：1995
アーセナルFC
プレミアリーグ：2001-02, 2003-04
FAカップ：2002, 2003, 2005
コミュニティ・シールド：1999
シアトル・サウンダーズFC
USオープンカップ：2009

個人
グルドボレン（スウェーデン年間最優秀選手賞）：2002, 2006

フレドリック・ユングベリは、その才能と努力によって、スウェーデンサッカー界を代表する選手の一人となりました。現役引退後も、指導者として次世代の育成に力を注いでおり、今後の活躍が期待されています。

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