フレンズ (ザ・ビーチ・ボーイズのアルバム)

ザ・ビーチ・ボーイズ『フレンズ』解説

『フレンズ』（Friends）は、ザ・ビーチ・ボーイズが1968年にリリースしたアルバムです。前作までの実験的なサウンドから一転し、穏やかで親しみやすい作風が特徴となっています。

制作の背景

1968年2月、アルバムのレコーディングが開始されました。この時期、マイク・ラヴはマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーのもとで超越瞑想（トランセンデンタル・メディテイション）を学ぶためインドへ渡航。そのため、本作はマイクを除くメンバーによってそのほとんどが録音されました。

音楽性

アルバム全体をとおして、リラックスした雰囲気が漂っています。短い楽曲が多く、全体的にコンパクトにまとまっているのが特徴です。ブライアン・ウィルソンの才能が光るメロディーと、メンバーのコーラスワークが心地よく響き渡ります。

収録曲

Side 1

1. メント・フォー・ユー (Meant For You)
ブライアン・ウィルソンとマイク・ラヴによる楽曲。アルバムのオープニングを飾る短いナンバー。
2. フレンズ (Friends)
ブライアン、カール、デニス・ウィルソン、アル・ジャーディンの共作。アルバムのタイトル曲であり、親しみやすいメロディーが印象的。
3. 世界よ目をさませ (Wake The World)
ブライアン・ウィルソンとアル・ジャーディンによる楽曲。軽快なリズムが特徴。
4. ビー・ヒアー・イン・ザ・モーニング (Be Here In The Mornin')
ブライアン、カール、デニス・ウィルソン、マイク・ラヴ、アル・ジャーディンの共作。
5. 男が女を必要な時 (When A Man Needs A Woman)
ブライアン、デニス、カール・ウィルソン、アル・ジャーディン、スティーヴ・コーソフ、ジョン・パークスの共作。
6. パッシング・バイ (Passing By)
ブライアン・ウィルソン作曲。

Side 2

1. アナ・リー、ザ・ヒーラー (Anna Lee, The Healer)
ブライアン・ウィルソンとマイク・ラヴによる楽曲。
2. リトル・バード (Little Bird)
デニス・ウィルソンとS. Kalinichによる楽曲。
3. ビー・スティル (Be Still)
デニス・ウィルソンとS. Kalinichによる楽曲。
4. ビジー・ドゥーイン・ナッシン (Busy Doin' Nothin')
ブライアン・ウィルソン作曲。
5. ダイアモンド・ヘッド (Diamond Head)
インストゥルメンタル曲。
6. トランセンデンタル・メディテイション (Transcendental Meditation)
ブライアン・ウィルソン、マイク・ラヴ、アル・ジャーディンによる楽曲。マイクが学んだ超越瞑想をテーマにしている。

まとめ

『フレンズ』は、ザ・ビーチ・ボーイズの作品の中でも、特に穏やかで親しみやすいアルバムとして知られています。ブライアン・ウィルソンのメロディーメーカーとしての才能と、メンバーの美しいコーラスワークが堪能できる一枚です。

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