ブドゥ・ムディヴァニ

ポリカルプ・“ブドゥ”・ムディヴァニの生涯と業績

ポリカルプ・“ブドゥ”・グルゲノヴィチ・ムディヴァニは1877年にロシア帝国のクタイス県で生まれました。彼はグルジア人としてボリシェヴィキ運動に参加し、その生涯を通じて政界で重要な役割を果たしました。特にグルジアの自治権を巡る闘争において著名です。

青年期の活動

ムディヴァニは1895年にモスクワ大学法学部に入学し、その後1899年に学生ストに参加したため、一時的に放校されますが、復学し1901年に卒業を果たしました。彼は1903年にボリシェヴィキに入党し、翌年には逮捕されますが、1905年に釈放されました。この頃、若き日のヨシフ・スターリンと出会い、彼の身を自らの体でかばった逸話が残されています。

その後、彼はベルリンとパリでの生活を経て、モスクワの保険会社で短期間勤務しました。1910年には再び逮捕され、イランに追放されました。この間、彼は革命に対する目覚めを深めていきます。

革命期の指導

1917年に釈放された後、ムディヴァニはボリシェヴィキのチフリス委員会に参加し、様々な軍事会議や政府機関での役職を歴任しました。彼はペルシア赤軍革命軍事会議のメンバーとして、ギーラーン共和国に対する軍事クーデターを指導するなど、高い政治的地位を果たしました。

1921年にはグルジア革命委員会の議長になり、グルジア共和国の外務人民委員としても活動しました。しかし、この時期、セルゴ・オルジョニキゼが進めるザカフカース連邦構想に強く反対し、その立場は歴史的に重要なものとなります。

グルジア問題との対峙

ムディヴァニは中央の指導層に対し、グルジアの独立性を護るために強硬な立場を貫きました。スターリンによる「自治化案」に対しても、反対の立場を強め、彼は「もし将来コミッサールになれなければ、私の将来はない」との指摘を行いました。

彼の意見はウラジーミル・レーニンにも届き、スターリンに対する不信感をも引き起こしましたが、最終的には彼の反対派は影響力を失うことになります。

中央政府への屈服と後半生

その後、ムディヴァニは様々な役職を経て、左遷される形で国外へ送り込まれます。彼はフランスやイランでの通商代表を務めた後、反党活動の嫌疑でシベリアに追放されますが、のちに釈放され、再びスターリンと良好な関係を取り戻します。

彼は1930年代半ばには重用され、経済に関する高い地位に復帰しました。

粛清とその後

しかし、1936年には「トロツキスト・スパイ・破壊活動センター」の一員とされ、逮捕されます。彼の最期は処刑に至り、彼の言葉は「スターリンを知っている。奴は私たち全員を始末するまで止めはしない」というもので、彼の強い反抗の意志を物語ります。

処刑後、ムディヴァニの名誉は回復され、その業績は再評価されることとなります。彼の生涯は、グルジアの運命に深く刻まれた歴史的存在であったことを示しています。

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