ブライス・ヘガティ

ブライス・ヘガティ：国際的なキャリアを持つラグビー選手

ブライス・ヘガティ（Bryce Hegarty）は、1992年8月28日にこの世に生を受けたオーストラリア出身のプロフェッショナルラグビーユニオン選手です。フィールド上では多才なバックスとして知られ、これまでのキャリアにおいて、母国オーストラリアだけでなく、日本やイングランドといった世界の主要なラグビーリーグでプレイしてきました。その移籍の頻度と所属クラブの多様性は、彼の国際的なキャリアの大きな特徴と言えるでしょう。

キャリアの始まりとオーストラリアでの経験

ヘガティのラグビー選手としての基礎は、クイーンズランド大学での活動期間に培われました。大学での活躍を経て、彼はブリスベンブロンクスやレベルズといったオーストラリア国内のクラブで経験を積み重ねていきます。特に、レベルズでのプレイは、スーパーラグビーという世界最高峰のリーグの一つで自身の能力を試す貴重な機会となりました。

日本への最初の渡航

2015年、ヘガティは自身のキャリアに新たな章を加えるべく、日本のラグビー界への挑戦を決断します。ジャパンラグビートップリーグに所属していた豊田自動織機シャトルズ（現在の豊田自動織機シャトルズ愛知）と契約を結び、チームの一員となりました。日本での公式戦デビューは、同年11月14日に行われたジャパンラグビートップリーグの開幕節、NECグリーンロケッツとの一戦でした。この試合に先発メンバーとして出場した彼は、日本のラグビーファンに初めてそのプレイを披露しました。豊田自動織機シャトルズで一定期間活動した後、彼は2016年にチームを離れることになります。

スーパーラグビーと日本への帰還

シャトルズ退団後、ヘガティは再びオーストラリアへと戻り、ワラターズに加入しました。スーパーラグビーというハイレベルな環境でさらに経験を積んだ後、彼は2018年に再び日本の地を踏みます。この度、彼が新たな所属先として選んだのは、リコーブラックラムズ（現在のリコーブラックラムズ東京）でした。ブラックラムズでの活動は、彼にとって二度目の日本での挑戦となり、そのキャリアの重要な一頁を飾りました。

世界を股にかけた挑戦

リコーブラックラムズを離れた後、2019年には再びオーストラリアのスーパーラグビーに戻り、名門クラブの一つであるレッズに加入しました。レッズでのプレイは、彼がスーパーラグビーという競争の激しい舞台で継続的に高いパフォーマンスを発揮できる選手であることを証明しました。

そして2021年、ヘガティのキャリアはヨーロッパへと舞台を移します。イングランドの最高峰リーグであるプレミアシップに所属する強豪、レスター・タイガースへの移籍は、彼にとって全く新しいラグビー文化とプレイスタイルへの適応を求められる挑戦となりました。異国の地で揉まれながら、彼は選手としての幅を広げました。

レスター・タイガースでの経験を終えた後、2022年には再びオーストラリアへと戻り、フォース（現在のウェスタン・フォース）に加入。スーパーラグビーでの経験をさらに積み上げました。

日本での最後の章

2023年、ブライス・ヘガティはキャリアにおいて三度目となる日本でのプレイを選択します。ジャパンラグビーリーグワンに所属するレッドハリケーンズ大阪に加入し、再び日本のラグビーファンを魅了しました。レッドハリケーンズ大阪での活動は2025年まで続き、彼は日本でのラグビー人生に区切りをつけました。

キャリアの総括

ブライス・ヘガティのキャリアは、オーストラリアのスーパーラグビー、日本のトップリーグ/リーグワン、そしてイングランドのプレミアシップといった、世界各地の主要リーグを渡り歩くという非常にユニークな軌跡を辿っています。それぞれのリーグで異なるチームカラーや戦術、文化を経験したことは、彼を選手として大きく成長させ、多様な状況に対応できる能力を培ったと言えるでしょう。常に新たな挑戦の場を求め、世界のトップレベルでプレイを続けた彼の歩みは、国際的な選手としての模範の一つと言えます。日本ラグビー界にも深く関わり、複数のクラブで記憶に残るプレイを見せてくれたブライス・ヘガティは、今後もその経験を活かし、様々な形でラグビーに関わっていくことが期待されます。

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