ブラザーファミリーアワー

ブラザーファミリーアワー概要

『ブラザーファミリーアワー』は、1979年10月1日から1984年3月26日まで、TBS系列で放送されたクイズ番組の枠です。元々はブラザー工業の一社提供としてスタートし、その後1984年9月24日までは複数社の提供に移行しました。放送時間は毎週月曜日の19:30から20:00までの30分でした。

放送開始の背景

この番組は、当時同じ時間帯に放送されていた『ブラザー劇場』の後を受けて編成されました。『ブラザー劇場』はドラマ枠として親しまれていましたが、そのスタイルを変え、クイズ番組に焦点を移しました。この新しい番組枠では、愛川欽也が司会を務めた『人生ゲームハイ&ロー』と、山城新伍が司会を務める『クイズ天国と地獄』の2つの番組がメインでした。

番組内容

『人生ゲームハイ&ロー』は1982年9月までの3年間放送され、その後『クイズ天国と地獄』が1982年10月から1984年の終了までの2年間を担当しました。放送開始時のオープニングでは、ブラザー工業のキャッチフレーズは使用されず、女性ナレーターによる「ブラザーファミリーアワー！」というタイトルコールが印象に残ります。これは番組セットや後期には出場者をバックに放送され、視聴者に親しみを持たせました。

提供ナレーションに関しては、『ブラザー劇場』から引き続き「ミシン・編機・電化製品・タイプライター・電子オルガン（楽器）のブラザーがお送りします」という内容が常に流れており、これもまた視聴者の記憶に残っています。1984年には、ブラザー工業に新たなコーポレートアイデンティティが導入され、番組のロゴも一新されることとなりました。

終了とその後

1984年秋の改編により、18:55まで放送されていた『JNNニュースコープ』の放送時間が19:20まで延長され、これに伴ってTBSの月曜19時台の編成が見直されました。その結果、最終放送となったのは1984年9月24日であり、本番組『ブラザーファミリーアワー』はその名を引き継ぐことなく終了しました。また、この日をもって一社提供としてのブラザー工業の放送も終わりを告げましたが、放送時間枠自体は消滅せず、新たに複数社の提供に移行しました。

このため、『ブラザーファミリーアワー』という名称は歴史の中に埋もれてしまいますが、最後の番組である『クイズ天国と地獄』は、別の木曜19:20枠へと移動し続けていきました。その際も、新たなスポンサーによる提供が行われました。

競合との関係

『ブラザー劇場』から『ブラザーファミリーアワー』にかけての期間中、日本テレビ系列の同時間帯もロート製薬の提供として番組が放送されていました。この際、広告代理店が同じ（博報堂）であったため、TBS系列の放送地域においても日本テレビ系列の番組と同時にネットされていたという背景もあります。しかし、ブラザー工業の一社提供が終了すると、日本テレビ系列局へのネットは打ち切られ、ロート製薬提供の枠も他の日本テレビ系列局との同時ネットに移行しました。これにより、それぞれの局における広告戦略にも変化が生じました。

『ブラザーファミリーアワー』は、短期間ながらも高い視聴率を誇り、視聴者に愛され続けてきた番組の一つです。

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