人生ゲームハイ&ロー

人生ゲームハイ&ローシリーズ：視聴者参加型クイズ番組の軌跡

1979年から1985年にかけて、TBS系列で放送された長寿番組『人生ゲームハイ&ロー』シリーズをご存知でしょうか？視聴者参加型のクイズとゲームが融合した、家族で楽しめるエンターテインメント番組として、多くの視聴者から愛されました。

番組概要

『人生ゲームハイ&ロー』は、1979年10月1日から1982年9月27日まで放送されました。愛川欽也さんを司会に迎え、3組の出場者がサラリーマン人生をテーマにした双六ゲームで競い合うという内容でした。視聴率は最高28.5％(関東地区)を記録し、大きな人気を博しました。

番組はブラザー工業の一社提供番組『ブラザーファミリーアワー』の枠でスタートしました。これは以前から続く『ブラザー劇場』の後継番組として位置づけられており、ブラザー工業の企業イメージ向上にも大きく貢献したと言えます。

しかし、1982年9月27日放送分をもって『人生ゲームハイ&ロー』は終了します。その理由は、日本テレビが同時間帯に開始した新番組『おもしろ博士クイズ』の司会に、愛川欽也さんが起用されたことにあります。

シリーズの変遷

『人生ゲームハイ&ロー』の終了後も、番組は『社長ゲームハイ&ロー』（1982年10月3日～1983年3月27日）、『貴女も社長ハイ&ロー』（1984年10月1日～1985年3月29日）、『社長かヒラか!ハイ&ロー』（1985年4月1日～1985年7月19日）と、タイトルを変えながら放送を続けました。放送時間や司会者、出場者の構成などが変更される中で、番組は進化を続けました。しかし、最終シリーズ『社長かヒラか!ハイ&ロー』をもって、5年9か月の歴史に幕を閉じました。

ゲームルール

番組の中心は、56マスからなる双六ゲームです。各マスには「ダイヤ」「ハート」「クラブ」「スペード」の4種類のマークがあり、それぞれ異なるイベントが発生します。

ダイヤ：財産作りのコーナー 高額賞品が隠されたハイ&ローボックスに挑戦します。司会の「上か？下か？」の掛け声は番組の名物でした。
ハート：家族のコーナー 初期はダイヤと同様ハイ&ローボックスでしたが、後にハイ&ロークイズに変更。数値に関するクイズに答えて賞品を獲得します。
クラブ：昇格クイズ クイズに正解すると役職が上がり、コマを進めることができます。「ゴールデンクラブ」マスでは2階級特進も可能です。
スペード：不運のコーナー 降格や賞金・賞品没収などのペナルティが課せられます。『貴女も社長』以降は「お助けクイズ」によってペナルティを回避できる可能性がありました。

また、「キンキンマーク」（シリーズ後半は名称が変更）という特殊なマスがあり、他のチームの賞品を奪ったり、後退させることができます。

7巡（『貴女も社長』『社長かヒラか』では8巡）でゲーム終了。社長になったチーム、もしくは最も社長に近いチームがボーナスゲームに挑戦します。ボーナスゲームでは残りのトランプを使った数当てゲームで賞金を獲得できます。

出場者と司会者

番組の司会者は、シリーズを通して複数の人が担当しました。愛川欽也さん、小島一慶さん、玉置宏さん、湯原昌幸さんと、それぞれの個性と特徴で番組を盛り上げました。出場者は家族3人組、男女ペア、女性3人組と、シリーズによって変更がありました。

その他

番組はブラザー工業の提供でしたが、シリーズ後半からは複数社提供となりました。また、番組オリジナルのボードゲームやコンピュータゲームも発売され、番組人気をさらに広げました。

『人生ゲームハイ&ロー』シリーズは、クイズ、ゲーム、そして個性豊かな司会者と出場者たちが織りなすエンターテインメント番組でした。当時を知る方々にとって、懐かしく楽しい思い出として今も記憶に残っているのではないでしょうか。

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