ブラックリスト 警視庁監察ファイル

ブラックリスト 警視庁監察ファイル

『ブラックリスト 警視庁監察ファイル』は、伊兼源太郎による警察小説であり、「警視庁監察ファイル」シリーズの第2作として知られています。2019年に単行本が、2021年には文庫本が実業之日本社から発売されました。2024年にはWOWOWでテレビドラマ化もされています。

あらすじ

物語は前作から1年後、佐良が警視庁警務部人事一課監察係に配属されて2年が経過した頃から始まります。佐良の推薦で皆口菜子が監察係に加入し、佐良の日常は以前よりも活気づいていました。しかし、佐良の元後輩であり皆口の婚約者でもあった斎藤が殉職した事件は未解決のままでした。

そんな中、大型特殊詐欺グループ「YK団」が捜査の網をかいくぐり、姿を消します。人事一課への密告により、「YK団」の捜査資料が漏洩した疑いが浮上。監察官の能馬は、中西班長と佐良、皆口に捜査関係者の行動確認を命じます。

予期せぬ事態が発生し、佐良は毛利という若手警察官と組むことになります。毛利の考え方に苛立ちながらも、佐良は捜査を進めるうちに「互助会」と呼ばれる謎のグループの存在にたどり着きます。そして、その「互助会」が斎藤の殉職事件と深く関わっていることが明らかになるのです。

登場人物

佐良（さら）
警視庁警務部人事一課監察係主任。38歳。過去の出来事を乗り越え、冷静に事件に向き合えるようになった。

皆口菜子（みなぐち さいこ）
警視庁警務部人事一課監察係。斎藤の婚約者だったが、監察係に来て以前の明るさを取り戻しつつある。

須賀（すが）
警視庁警務部人事一課監察係長。公安部出身で、「長袖の須賀」と呼ばれている。

能馬（のうま）
警視庁警務部人事一課監察官。公安部出身。「能面の能馬」という異名を持つ。

中西（なかにし）
警視庁警務部人事一課監察係班長。公安部出身。

毛利（もうり）
警視庁警務部人事一課監察係。28歳。

斎藤（さいとう）
元警視庁刑事部捜査一課。佐良の後輩で皆口の婚約者。殉職。

六角（ろっかく）
警視庁警務部長。刑事畑を歩んできた。

真崎（まさき）
警視庁警務部人事一課長。

川南（かわなみ）
警視庁刑事部捜査一課長。「豆タンク」と呼ばれている。

高崎（たかさき）
警視庁刑事部捜査一課管理官。

北澤（きたざわ）
警視庁刑事部捜査一課。佐良と同期で斎藤の大学時代の先輩。

長富（ながとみ）
警視庁刑事部捜査二課長。38歳。

峰裕樹（みね ひろき）
警視庁刑事部捜査二課員。35歳。

虎島（とらしま）
弁護士。佐良とは小学校からのつきあい。

猿飛才蔵（さるとび さいぞう）
情報屋。
チャン
ベトナム料理店の店長であり、裏の顔は情報屋。

テレビドラマ

2024年には『密告はうたう2 警視庁監察ファイル』としてWOWOWでテレビドラマ化されました。前作の視聴者アンケートや座談会での意見が番組制作に活かされています。

キャスト

佐良正輝：松岡昌宏
皆口菜子：泉里香
須賀透：池田鉄洋
毛利洋平：浜中文一
原西道男：マキタスポーツ
榎本義之：宇野祥平
斎藤康太：戸塚祥太
峰裕樹：宮崎秋人
長富将司：猪塚健太
猿飛：水澤紳吾
吉永幸浩：谷田歩
六角嘉美：飯田基祐
富樫修：村上淳
富樫百合：山本未來
北澤勝俊：眞島秀和
波多野孝吉：渡辺いっけい
能馬慶一郎：仲村トオル

書誌情報

単行本：2019年10月17日発売、実業之日本社、ISBN 978-4-408-53745-0
文庫本：2021年7月16日発売、実業之日本社文庫、ISBN 978-4-408-55673-4

オーディオブック

Audibleとkikubonで配信されています。


『ブラックリスト 警視庁監察ファイル』は、警察内部の人間模様と事件の真相が複雑に絡み合う、読み応えのある作品です。ドラマと合わせて楽しんでみてはいかがでしょうか。

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