ブランズウィック コーポレーション

ブランズウィック コーポレーションの概要

ブランズウィック コーポレーション（Brunswick Corporation）は、イリノイ州メッタワに本社を持つアメリカのコングロマリットです。1845年の創業以来、さまざまな製品の開発と製造を行ってきました。現在では、24カ国以上で18,500人以上の従業員を抱え、業界をリードする存在となっています。この企業は、ビリヤードテーブルやボウリング関連商品、さらにはプレジャーボートや船外機の製造でも知られています。

歴史の歩み

創業とビリヤードの時代

ブランズウィックは、スイスからアメリカに渡ったジョン・モーゼス・ブランズウィックが1845年に創業したことから始まります。最初は馬車を製造していましたが、次第にビリヤードテーブルの製造に注力し、成功を収めました。商業的成功を背景に、1848年にシカゴに支店を設立しました。

1855年には、兄弟の協力により正式にビリヤードテーブル製造の会社名に改名し、その結果、ビリヤードテーブル分野での地位を確立しました。1874年には競合他社との合併を経て、業界のリーダーとなります。1884年にはブランズウィック・バルク・コレンダー・カンパニーが設立され、その後も成長を続けます。

多角化とボウリング事業の拡大

1890年にはボウリング事業を開始し、これがブランズウィックの新たな成長エンジンとなります。20世紀初頭には製品の取り扱いを広げ、自動車部品や蓄音機の製造も始めました。1916年には蓄音機とレコードの製造・販売を行いますが、1930年代にはレコード事業をワーナーブラザーズに売却し、冷蔵庫のラインナップを発表しました。

第二次世界大戦中、ブランズウィックは軍向けの製品も手掛け、戦後は学校向けの家具やボウリング機器を製造しました。特に、1949年には自動ピンセッターを発表し、ボウリング場の運営を効率化しました。

船外機とマリーン事業の進出

1961年、ブランズウィックは船外機製造のリーダーに成長し、その後もゴルフ用品やマリン製品の製造へと業務を拡大しました。この頃から世界的なボートメーカーとしての地位を確立し、1980年代には多数のプレジャーボートブランドを傘下に持つようになります。1997年には自転車メーカーのロードマスターを買収しますが、安価な海外製品の影響で2000年には同部門を売却しています。

2000年代の変革とコア事業への集中

2001年にはハッテラス・ヨットを買収し、さらに各種のブランドを傘下に持つこととなります。2014年にはボウリング事業からの撤退を決定し、マリン部門とフィットネス分野に注力する方針を取ります。この頃、ブランズウィックは特にマリン業界での存在感を高め、競合他社と差別化を図る戦略を進めています。

1970年代から現在まで、ブランズウィックは技術革新や製品の多様化を続け、20世紀末から21世紀初頭にかけての展開で大きな成長を果たしました。

結論

ブランズウィック コーポレーションは、創業から175年以上にわたり、ビリヤードやボウリング、マリン産業において重要な役割を果たし続けています。その歴史は、事業の多角化と変革の歴史でもあり、将来的にも新たな挑戦を続ける企業として注目されるでしょう。

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