ブリザード・オブ・オズ〜血塗られた英雄伝説

ブリザード・オブ・オズ〜血塗られた英雄伝説

『ブリザード・オブ・オズ〜血塗られた英雄伝説』（原題：Blizzard of Ozz）は、1980年にオジー・オズボーンが発表した記念すべき初のスタジオ・アルバムです。

ブラック・サバスを脱退したオジー・オズボーンは、新たなバンドを結成し、このアルバムでソロとしてのキャリアをスタートさせました。メンバーには、ランディ・ローズ（ギター）、ボブ・デイズリー（ベース）、リー・カースレイク（ドラムス）という実力派ミュージシャンが名を連ねています。

ランディ・ローズの革新的なギターワーク

本作の最大の魅力は、何と言ってもランディ・ローズのギタープレイです。彼の演奏は、音楽評論家からも非常に高く評価されており、その革新性はエディ・ヴァン・ヘイレンと比較されるほどです。クラシックギターのテクニックと音階をロックに応用することで、ヘヴィメタルギターの新たな可能性を切り開きました。

『Guitar World』誌が選出した「100 Greatest Guitar Solos」では、「クレイジー・トレイン」のギターソロが9位、「ミスター・クロウリー」のギターソロが28位にランクインしており、彼の才能がいかに傑出していたかを物語っています。

ヒット曲と収録曲

アルバムからは、「クレイジー・トレイン」と「ミスター・クロウリー」の2枚のシングルがリリースされました。「クレイジー・トレイン」は、全英シングルチャートで49位、ビルボード誌のメインストリーム・ロック・チャートで9位を記録。「ミスター・クロウリー」も全英46位と、ヒットを記録しました。

アルバム収録曲は以下の通りです。

1. アイ・ドント・ノウ
2. クレイジー・トレイン
3. グッバイ・トゥ・ロマンス
4. ディー (インストゥルメンタル)
5. スーサイド・ソリューション
6. ミスター・クロウリー
7. ノー・ボーン・ムービーズ
8. レヴェレイション（マザー・アース）
9. スティール・アウェイ（ザ・ナイト）

リマスター盤とボーナス・トラック

2002年にはリマスター盤が発売され、ボーナス・トラックとして「ユー・ルッキン・アット・ミー、ルッキン・アット・ユー」が追加収録されました。しかし、ベースとドラムスのパートがロバート・トゥルージロとマイク・ボーディンによる演奏に差し替えられたことが、物議を醸しました。

2011年発売の「レガシー・エディション」では、ベースとドラムスのトラックがデイズリーとカースレイクの演奏に戻され、さらに3曲のボーナス・トラックが追加されました。

2020年には、アルバム発売40周年を記念して「Blizzard of Ozz 40th Anniversary Expanded Edition」がリリースされ、ストリーミングサービスで配信されました。

他メディアでの使用例

「クレイジー・トレイン」と「ミスター・クロウリー」は、ビデオゲーム『Guitar Hero World Tour』で使用されました。また、「クレイジー・トレイン」は、映画『メガマインド』でも使用されています。

参加ミュージシャン

オジー・オズボーン - ボーカル
ランディ・ローズ - ギター
ボブ・デイズリー - ベース
リー・カースレイク - ドラムス、パーカッション
* ドン・エイリー - キーボード

まとめ

『ブリザード・オブ・オズ〜血塗られた英雄伝説』は、オジー・オズボーンのソロキャリアを象徴するだけでなく、ヘヴィメタル史においても重要な作品です。ランディ・ローズの革新的なギタープレイは、後の世代のギタリストに多大な影響を与えました。今もなお、多くの音楽ファンに愛され続けている名盤です。

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